アンティグアで十字架の丘に登ろう
アンティグアを旅する日本人の間で「アンティグアの富士山」とも呼ばれる美しいアグア火山。アンティグアの街らかはどこにいても見ることができます。山の緑と空の青さが相まってとっても清々しい!
そんなアグア山をバックに、アンティグアに広がる世界遺産の街並みが一望できるのが「十字架の丘」と呼ばれる小さな丘陵です。旧市街を北上し、北西側から続く遊歩道をゆっくりと登って行くと、階段で舗装された小道に入り、森の澄んだ空気を感じながら進んでいくと、その先にはなんともすばらしい景色が待っています。
ちなみに、私が十字架の丘に着いたのは朝の7時すぎ。この時間だとまだ観光客も少なく、ゆっくりできます。ホテルを出たのは6時半くらいでした。市内から気軽に歩いていける距離というのも大きなポイントです。
ガイドブックやブログの書き込みを見てやや心配していた「盗賊」についても、恐らく今はそんなに心配なさそうです。泊まっていたホテルで聞いた話でも、以前は十字架の丘へと続く道で盗賊事案が頻繁に発生していたそうですが、今は治安対策のために観光警察がパトロールを強化しているので、そんなこともなくなったんだとか。
ちょうど十字架の丘の登り口のあたりから、観光警察官が要所要所にたち始め、ちょうど丘に登りきったところにも早朝から警察官が数人見回りをしていました。ホテルでも、夜は地元の住民のでも行かないし、何があるかわからないけど、朝は日が登れば大丈夫、といっていました。やはり地元の人のいうことは正しいです。
頂上部分につくと、黄色のメルセー教会、街のシンボルの時計塔、いたるところに残る廃墟寺院、壁面彫刻の美しいサンタ・マリア教会、公共洗濯場など、中世の街並みと数々の世界遺産がミニチュアのように広がっています。
十字架の丘は観光客だけでなく、アンティグアの地元の人たちにとっても人気の憩いのスポットなので、日中は結構人が多いようです。アンティグアの街から十字架の丘を見上げると、遠目からでもいつも人がたくさんいるのがわかります。
丘の頂上部分には、名前の由来のとおり、とても大きな十字架があります。ここが展望台になっています。植民地時代のスペインがほかの中南米の植民地同様、カトリック教会の普及とともに街の整備を進めてきたことが肌で感じられるスポットです。
私がここを訪れたのは早朝だったので、遊歩道を登るときには多少汗をかきましたが、それでも空気はまだひんやりと涼しく、とても爽やかです。周りにはジョギングや犬の散歩をしている人たちもたくさんいて、とても穏やかな朝の風景を見た気がします。ただし、十字架の丘を降りる頃になると、太陽も登って、結構暑く感じました。日差しも強いです。
十字架の丘を観光するにあたって、大きなポイントは街の向こうに見える「アグア火山」がどこまで美しく見えるかどうかです。アンティグアのように標高の高い場所にある山は、乾季はともかく、雨がいくらか降る時期となると雲のかかり具合がどうしても気になります。
おそらく乾期なら雲ひとつない晴れの日もあるのでしょうが、雨季の場合、アグア火山の山頂部分は雲の切れ間にしか顔を出してくれません。山頂付近の雲は流れがとても速いので、少し待てばあっという間に形もかわり、雲も消えてなくなるかのように思えますが、逆に上空では雲が発生するのも速い。。。アンティグアに比較的長く滞在できる場合は、雲のない瞬間を逃さずに十字架の丘に登るのがベストですね!