条件を正しく絞れ@小5パズル
半数の生徒が”道を作る”を終えて、
”ビルディング”に到達しました。
しかし、これが嫌いだという子が多くて、
手が止まる子も結構いたのです。
「どこに何が来るのか全く絞れない・・・」
これが、生徒たちの悩みのようです。
しかし、生徒の中で2名、そのコツを
完璧に捉えた子がいました。
ー「最も高いビルの場所の絞り方はね・・」
この領域に入った生徒には全員に最初に
話をするヒントです。
どうしても最初に質問が絶えないので、
もうここまではヒントとして最低限話すと
私は決めて取り組んでいます。
しかし、この2名がなぜこんなにも早く
コツを習得してゆくのか。
それは、私の伝えた内容の本質を察知し、
それをきちんと真似してみて、自分のものにする
素直でしなやかな思考を備えているからです。
このパズルの時間は、国語の授業の中で、
私が生徒の作文や漢字を丁寧に添削している間、
生徒の待ち時間にやってもらっているもので、
大体週に約20分間の枠の中で実施しているものです。
生徒には、こう伝えています。
ー「これは、条件を絞って考えること、
絶対に正しいことと、試行錯誤の過程にあることを
分けて捉えられるようになること、
粘り強く取り組んで、解答にたどり着くこと、
その達成感を糧に、様々なことに対して
やはり粘り強く考える性格を備えること。
そう考えて取り組んでるものだよ。
だから、できないことがダメなのでなく、
できることが良いことなのではない。
できなくても試行錯誤してできるようになる、
わかるようになるというプロセスが
大切なんだよ。」
どんなに嫌だ嫌だと言っても、
できれば必ず笑顔になって、もう次の瞬間には
次の問題に取り組み始めている。
そういう姿が、全員に見られます。
合格パズル、正直かなり難しいですし、
大人でも悩む難問だってあります。
しかし、リズムとして常にそばにあり、家でも
取り組んでみてくれている子もいます。
あまりに自分が遅れているとなると、
それがどうしても嫌なようで、それは
重要なことではないのですが、それでも
すすんでやってくれていることが嬉しいです。
適当にやってしまう子は、どうしても
思考の体力が弱い傾向があり、
細かなミスを頻発する傾向があります。
すぐ解ける子が賢いということではなく、
いかにできなかった時に適当に考えず、
じっくり熟考できるかどうかという
その一点が重要なのです。
パズルをやっても、意味はないという
考え方もあるかもしれませんが、
しかし成績に相関する面も多々あり、
条件と、それから導かれるもの、
そこから始まる仮説思考とを、
しっかり分けて捉えられるということは、
重要なことなのだと、このパズルを
させながら私は実感しているのです。