人事のプロ、前LIXIL副社長、八木洋介さんに学んだ20のこと
曽山さんのご厚意から元LIXILグループ執行役副社長八木洋介さんとの会食に同席させていただきました。
いつもありがとうございます!
そして何より八木様、ご多忙の中貴重な会となりました。誠にありがとうございます!
そして地元鹿島アントラーズのユニフォームスポンサーでありながらLIXIL社について詳しく知りませんでした。恥ずかしい限りです。LIXIL社は2016年売上高約1兆9000億円、グループ従業員数80000人のグローバル企業です。
さらに八木さんは日本GEでもHRリーダーの経歴がある方で、日本が誇る人事のプロです。GE時代のお話もして頂きました。
非常に親しみやすく接してくださり、本質的にものごとを語ることができるのは常に考え抜いた結果なのだと会食を振り返り感じました。
一番の学びは
⑫今後のデジタル世界にあたって技術力はたしかに大事だが、過去の歴史からも分かる通り技術力もコモディティ化し、資金力での争いになる。
しかし人事戦略は基本的にコストがかからない。人は言葉だけで2倍の働きをみせる。ここを体系化することは充分な経営戦略である。そして日本の人事は世界的にも劣らない。
ということです。
まさにこの領域はHRテックの時流もありつつデータからも紐解ける部分であると思います。人事に近い環境でこの言葉はとても参考になりました。
前置きが長くなりました。人事のことだけではなく社会人としても学びとなるエッセンスがあったので記します。具体的に書籍もおすすめいただきました。
①人の強み弱みは後天的なものに支配されている(変えられる余地があるということ)
②弱みの源泉は無意識層に隠れていて、自分に問いかけて顕在化し、意識化で変える必要がある
③語尾に思うを使わない(その決定が発言に責任を生み、自分で考えるという習慣となる)
④自己紹介では経歴よりも、経験、自分は何に関心があるのかといった点を重視する
⑤人は言われたことは2ヶ月でほぼ忘れる(研修頻度もそれくらいで実行する)
⑥覚えさせるには教えることより、気づかせること
⑦プロになるには1万時間の仕事外の努力をする
下記:参考にすると良いそうです
⑧戦略とはゴールがあってこそなのに日本の人事戦略はゴールをおいていない場合が多い
曽山さんのいうOKゴールと非常に近いなと感じました
参考:曽山さんブログOKゴール
⑨戦略がない人事は真似に走る→日本的人事となる
⑩日本的人事の問題点は形だけ真似て自社にうまく機能させられないこと、人事を経営戦略として捉えた時に他社と同じことをしていては競争優位にならない
⑪戦争史からみた組織論、過去から本質を学ぶこと
参考:失敗の本質
参考:昭和史
⑫今後のデジタル世界にあたって技術力はたしかに大事だが、過去の歴史からも分かる通り技術力もコモディティ化し、資金力での争いになる。しかし人事にコストは基本的にかからない。しかも業績に貢献ができる。そして日本の人事は世界的にも劣らない。
⑬ジェームズ・C.アベグレンは『日本の経営』(1958年)にある三種の神器
参考:曽山さんのブログ
⑭⑬と並行して職能資格制度は高度経済成長の崩壊や企業の時代変化によって機能しなくなった
⑮部下のミスを責めない。任せた上司の責任である
⑯仕事の違和感を放置しない
⑰見える所の最高点を目標にする。高すぎる目標はつかめない
⑱人脈を作るより実力をつけること
⑲イメージで喋る(相手に伝える時にビジュアルを共有することで記憶定着)
⑳ビジュアライズをすることで相手は脳において思考が生まれる
以上です。
学生時、言われていたアカデミックを軽視する人は仕事もできないということが分かり始めた気がします。
最近世界史を勉強していてよかったなと常々感じます。改めて歴史を勉強しなおします。