紅茶、緑茶。色の違いとカテキン
紅茶も緑茶もその茶葉は同じものであることはご存知でしょうか?その事実を知っている人も知らなかった人も、同じ原材料なのにその味や香りの違いに疑問を感じた人も多いと思います。今回は、そのお茶の色の違いと、その違いを生む理由についてまとめてみました。また、お茶に含まれる代表成分であるカテキン、その体に与えるうれしい効果は何かも解説していきたいと思います!
【お茶のその色の違い】
そもそも、私たちが日常生活で見ているお茶たちは、その原材料から2種類に分けられます。
ひとつは、ハーブや麦、そばなど、つばき科の『茶の樹』以外の植物から作られるもの。
対して、紅茶、緑茶、ウーロン茶はすべて同じ原材料、『茶の樹』から作られています。
同じ原材料でもその味や色、香りの違いは、その製造過程の違いから生まれます。
緑色の緑茶と赤みがかった茶色の紅茶、黒みがかった茶色。
色の違いはその発酵度合によります。緑茶は全く発酵をさせず、ウーロン茶は低い発酵度、紅茶は高い発酵度、最終段階まで発酵させる手法によって加工されます。ここで言う発酵とは、パンや乳製品などに見られる発酵とは異なり、茶葉に含まれるタンニンによる発酵で、リンゴが皮をむいた状態でおいておくと茶色くなってしまう現象と同じものです。
【発酵度合による栄養成分の違い】
その発酵度合の違いによって、茶葉が含むアミノ酸の量に違いが生まれます。アミノ酸とはタンパク質の原料です。体の中で血液やホルモンになったり抗体として体の免疫を保つ役割を果たします。このアミノ酸はお茶に甘みを加えています。また、発酵に不要な化学反応を起こすので、紅茶やウーロン茶の発酵されて作られる茶葉にはアミノ酸の量が少ないのです。また反対に、発酵を助けるタンニンのおかげで独特の苦みを生み出し、アミノ酸が少ないため緑茶よりも甘みがおさえられているのですね。
アミノ酸含有量の少ない紅茶には、ミネラルが豊富に含まれています。このミネラルがお茶にコクを与え、香りを豊かにするのです。
【カテキンとその効果】
お茶の成分で知られるカテキンとは、ポリフェノールの一種であるタンニンの一部です。緑茶と紅茶で含まれるカテキンの量が異なることはないようですが、産地により含まれるポリフェノールの量やカテキンの種類が変わるようです。
カテキンは、体脂肪の燃焼に効果的で、抗酸化作用もあるのです。体脂肪の燃焼だけでなく、血糖値の上昇を抑えたり、血圧を下げる効果があります。そのため、お茶からカテキンを摂取することは、美容効果につなげることができるのです!