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オールド・キャンパーの独り言

セイヨウフウチョウソウ

2017.08.01 06:57

  植えた覚えもないのに畑の縁に一本の花が咲いています。調べてみるとセイヨウフウチョウソウ(西洋風蝶草)と言う名の花のようです。その花の形が蝶が舞う姿を連想させるということでフウチョウソウ(風蝶草)という名が付けられたそうです。

 熱帯アメリカ原産の植物で明治時代の初めにヨーロッパから渡来したようです。日当たりがよければ土質を選ばず生長するので、公園の花壇や鉢植えされてきましたが、こぼれ種が自然に生えて道端や荒れ地、空き地などで見られるようになった、いわゆる帰化植物です。

 帰化植物と言えば、一時期、健康被害があると言うことでセイタカアワダチソウの撲滅運動として県民運動が実施されてことがありましたね。喘息を引き起こす原因は、セイタカアワダチソウではなく、ブタクサ等の植物だと言うことが広く認められて撲滅運動もいつか忘れられていきましたが、当時、セイタカアワダチソウは、アレロパシーを持っていて根から他の植物の生育を阻害する化学物質を出して在来種を駆逐する「侵略的外来種」だということが強く叫ばれていました。

 「侵略的外来種」というのは、在来種を絶滅させたり、生態系の機能を変化させたり、人間や人間の生活に害を及ぼす外来種ということだそうで、同じ外来種でも生態系の機能を代えることなく定着に成功した「帰化種」とは区別されています。

 言い換えると在来種と仲良く共生している平和的な外来種が「帰化種」、在来種を駆逐してしまう好戦的な外来種が「侵略的外来種」と言うことでしょうか。

 セイヨウフウチョウソウは、他の在来種と戦わず、平和的に日本に定着した帰化種だと言うことでしょうか。

 それにしてもまことしやかに「在来種が駆逐され日本の自然環境が壊されてしまう。」と言われて撲滅運動が始まり、それが真っ赤な嘘だったと言うことを思い出すと今更ながら考えさせられてしまいますね。