MC Works' REAL FUSION 595LR
未開に近いエリアやベイトに対してターゲットが多いエリアでは、ジグやプラグに大きな波動を起こさせて誘うほうがよく釣れる。つまりティップの強いロッドで抵抗の大きなジグをロングジャークする様なやり方だ。
しかし、プレッシャーが強くなった海域ほど、その逆のやり方が必要なのではないか?ここにLOW RESPONSEの考えの原点があった。ロッドをライトなものに変え、ジグは重いものを装着。擬似的に緩い立ち上がりを演出することにした。遅い入力による、ゆっくり引きずるようなジグの動き出し。波動の弱いエッジーな非対称ジグとREAL FUSIONの組み合わせは、大声で叫んでも振り 返ってはくれなかった魚を振り向かせる囁きであった。この時から、対ヒラマサ食わせ重視の新しい地平線がようやく見えてきた。そして、実釣と試作から専用ロッドREAL FUSION.が生まれた。誰でも少しの慣れでLOW RESPONSEスタイルが演出できるロッドの誕生である。
そして2013-2014とREAL FUSIONは初期の3パワーモデルから2パワーモデルを経て、究極の1パワーモデルへと進化してきた。勿論、さらなる緩いレスポンスを考慮していることも間違いないが、真の狙いは別なところにあった。
それは、センサーとしての役割を増大させたジグロッドを実現することにあった。どういうことかというと、魚がジグにまとわりつく寸前の水流の変化、水深や、時間経過による微妙な潮の変化を感じとれるロッドを求めていたということである。感度という言い方を使うと語弊を生みやすい。ここでいう感度とは吹流しや、風見鶏のような素早い追従性のことを感度という。堅く、高反発なカーボンが受ける情報は勿論多い。しかし柔軟なカーボンシャフトならではの情報の受け方というものがある。前者は、手にダイレクトに感じる質のものであるが、後者はロッドテイップとベリーが自動的に反応することが大きいな違いであり、慣れれば対処のスキルは前者よりもよりイージーである。1パワーモデルは、魚が寄ってくれば、ティップが反応して微妙にベンディングする。ほんのわずかのショートバイトもティップは反応し、仮フッキング状態まで持って行くのでアングラーサイドが普通の感度を持っていれば、本フッキングは即できる。当然ネガもある。
フッキングパワーは弱く、太いフックは使えない。ロッドバットのパワーにも限度があるのでリフトはストレートファイト気味にならざるを得ない。浮かせてからのコントロールも体を一杯に使ってサポートすることが時に必要となる。こういうネガは慣れである程度克服出来る類のものである。それは、ロッド感度がもたらす恩恵に比べれば実に些細なものでしかない。潮を読むのはアングラーの仕事であるが、潮を感じるのは高感度ロッドの仕事と言っても良い。REAL FUSIONが切り開く新しい世界は、常に必然の帰結である。そのことが、単なるフォロワーブランドと一線を画している証左である。
Length 5’9” Line PE#4-6 Jig max 400g(LR Jerking) Recommended Drag 7-10kg
ジグアクションが明確に把握しやすいファーストテーパーのローレスポンスモデル。
手元までナチュラルに入るLRアクションとファーストテーパーという異質な要素をハイブリッドメインクロスと補強設計で実現。軽く、高感度でジグ操作の疲労度を激減してくれる最新設計のジグロッド。
ヘビーウェィトジグも難なくこなし、バーチカルでもドテラでも極めて操作性が高い。
オオマサ狙いに最適な5パワースペシャル。