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姉妹の会話が聞こえるなう。

【EXO】「The War」で見た“新しい”EXOは姿だけだった(妹)

2017.08.06 07:05

【前置き】


誤解を生まないためにも、正直に話しておきたいことがある。


私(姉含む)はEXO-L(ファンクラブ会員)であり、ライブにも足を運んだ。

ファン歴は1年と短いものの、ネットで追えるだけのことは追い、楽曲を買い揃えた。

彼らが背負ってきた期待と、予想だにしなかった数々の出来事。

それでも「ついてきてほしい」と繰り返し懸命に活動してきた彼らの姿に何度も涙した。

だからこそ、5周年を盛大に盛り上げて見守らなければと心待ちにしていた。


そしてもう1つ。

私と姉はS.M.Entertainmentの楽曲製作人に対する期待値が非常に高い。好みのタイプ。

S.M.に所属しているグループ(歌手や俳優を除く)は東方神起とTRAXに関して知識が薄い。

逆に言えばそれ以外のグループは最低1曲は手元にあり、好んでよく聞いている。

EXOは全体的なバランスが良く、密な音、繊細な遊び心、歌詞と音のリズム感が絶妙。

他事務所アーティストの曲ももちろん聞くが、S.M.が作る楽曲の評価は断トツだ。


それを踏まえて、彼らを迎えようと思う。


【迎えたカムバック】


2017年7月17日。EXOがカムバックした。

今回のアルバムは『レゲエ&EDM』を盛り込んだ「Ko Ko Bop」「The Eve」を筆頭に、

新しい世界観を表現し挑戦的であると各メディアが報道した。


正直この時点で、期待できないと思ってしまった。レゲエ独特の高音が苦手なのだ。

そもそも今年の『夏』に向けた他のアーティスト楽曲もレゲエっぽく、しかも好みではなかった。

音楽を聞く前の情報だけでも本当に新し過ぎてついていけるか不安になった。

ただS.M.がEXOに仕掛ける夏がどんなものになるか見せてもらおうと待つことにした。

(今回はビジュアルについて細かく触れるつもりはないが、ボタニカルも好みじゃなかった。)


4th Full album「The War」は、見事にレゲエ&EDMだった。

曲のテイストは好きでも、途中のエフェクトで顔をしかめてしまう違和感が多々あり、

結局、好きな曲ができなかったのだ。メロディもラップもしっくり来なかった。

こればかりは本当に好みの問題で、受け入れられないことも本当に仕方がない。

私は歌う喜びを噛み締めながら歌うボーカルラインが好きだ。

今回はその喜びを最大限にまで引き出す楽曲がなかった。


せめてダンスだけでも、と思い音楽番組を見てもしんどいばかりだった。

(今回の振り付けを作ったダンサーの実際のダンスは拍手したいほど素晴らしかった。)

EXOはむしろよく頑張った。この2つのジャンルの枠の中で、出来ることをやった。

期待に応え、本人たちも納得している。新しい僕らの姿を見て欲しい、と。


そう言い聞かせるが、いつまでも心はモヤモヤするばかりだった。

私は心のどこかで、こうなることがわかっていたのでは?


【EXO × EDM = ???】


「EXO PLANET #3 – The EXO’rDIUM in JAPAN」東京ドームは2daysとも参戦した。

初めてEXOをこの目で見たライブだ。後にブルーレイを購入して鑑賞もした。

しかしこのライブで、私がEXOに対してある不安を抱くようになった。

この時点で発売されている楽曲については文句なしだ。

だがライブで現れる演出、アレンジに関して違和感があったのだ。

いくつかその箇所はあったが、強く感じたのはこの時。

(以下、ライブ内容についてネタバレあり)


「EXO KEEP ON DANCING」

ライブ後半、セットリストの中でも一番盛り上がる時間。

姉妹共通で言える表現としては「ぶち上がる」瞬間になる。


なのに呆然と見てしまった。

一体この時間はなんだ。


確かに盛り上がっていた。

ただ一瞬で私は現実に引き戻された。

その後の「Lucky」もアレンジされていた。

そう、EDMに。


VCRなどに使用されていたことは事実。

ただセットリスト本編に加えてくるとは思わなかったのだ。


EDMが嫌いだというわけではない。

むしろ姉妹はクラブミュージックと呼ばれるものは非常に好きだ。

EDMという言葉が生まれた時、まさにテクノやハウスを聞いて過ごしていた。

ただ消費性が高く、常に聞き捨てられる類の音楽という認識がある。

ノリやすい音楽が故に人気はあるものの、似通った楽曲で溢れ、完全に飽和状態に陥り、

数年前にEDMを率いていた海外アーティストは「もうEDMは終わりだ」と語った。

ジャンルとしての深みは彫り尽くされたのだ。


そしてEXOが披露したのは本当に“典型的”だった。

EDMってどんなジャンル?と聞かれた時に答えられる模範的な音楽。

4つ打ちで、みんなが楽しめる音楽。間違いない。この時、メンバーも軽いステップを踏み、楽しんでいた。

ただ私にとってはショックだったのだ。

常に予想を超えてきた彼らが、あまりに簡単で普通の事をしてしまった。


万人に好かれる大衆音楽をやるのは、ある意味簡単だ。

ただEXOはそうじゃない、S.M.は敢えてそんな道は選ばない。

S.M.という確固たる信頼と実績の元、敢えて趣向の偏った音楽を万人に向けることで、

ファンを新な音楽ジャンルへの招待をしてきたのに。

そう信じていたのに。

EDMがEXOの音楽の延長線上にあるなんて思ってもいなかった。


【5周年を迎えた今に見える未来】


今回のカムバックに関して、メンバーに対しての不満はない。

期待していたS.M.の戦略は私にとって見事、大ハズレだった。

ずっと同じジャンルを維持することの難しさはわかる。

ましてや彼らがやってきた音楽は年齢にしては大人びていた。

しかしそれをしっかりと自分たちのものとして体現してきた。彼らの実力は確かなのに。

ただメンバーが5周年大成功で大満足だ、と話すのであれば私がお門違いなだけだ。

「あまりに凝ったパフォーマンスと演出につかれた」なんて言われたら泣きながら去るのみ。

「そもそもEXOがこういうEDMやりたいっていうからやった」とS.M.が言うのなら、

誠心誠意謝ろう。(他のS.M.アーティストのカムバックは全力で楽しんでいるから。)

そしてレイは、きっと今のHENRYのような活動になるのだろうと腹も括った。

(もちろん9人での活動が一番嬉しい。だがお互いが納得しない限り無理もない。)


果たして来年、S.M.とEXOは互いに何を求めるのだろうか。

そしてEXO-Lは今後のEXOにどんな期待をするのか。


【最後に】

ここまで読んでいくなかで、賛否両論あると思う。

ただ一個人としての感想のため、深く考えずに音楽を楽しんで欲しい。


私がEXOに何を求めるか、と聞かれたら答えたいことはいくつかある。

「怪我なくカムバを終えてほしい。」

「リパケするのであればそれはそれでまた頑張ってほしい。」

「忙しいとは思うけど、心身ともに健康でいてほしい。」

「メンバー全員の絆だけは堅く守ってほしい。」

「入隊前にD.O.のソロアルバム(洋楽カバーでいいから)作って。頼む。」


以上!