この国のオトナの宿題
きょうは少し暗くなる49%の話。
環境、経済、食料、戦争・・・人間が抱える問題の根源は
ひょっとして人口問題なのではと思うことがある。
温暖化や自然環境の破壊、生物多様性の危機に関しても
グローバリズムや経済の問題に関しても
戦争やテロや各種紛争やもめ事に関しても
食料や農林漁業などの第一次産業的な問題に関しても
2100年には100億を超える人類を
どう喰わせるか、どう養うかから発する問題だからだ。
人類が5億しか居なかったら、
こういう問題も発生しようがないからだ。
いま日本は人口減によって国力が減じて行く過程に突入している。
当面、といっても200年くらいは「下り坂」が続くことになる。
あと30年しないうちに、たぶん2045,6年ごろ
日本の人口は1憶を割り込む。
そのまま移民を受け入れなければ(受け入れない可能性が高い?)
2100年には現在の約半分の6000万人近くの人口になっている可能性がある。
もっとも減少が続く場合の推計値だが。
GDPは現在世界第3位。たぶん、その頃は10位以下の二桁台だろう。
僕らは、明治のころの日本に近づいていくことになる。
国を維持する原資は少なく、人材もやや不安だ。
老齢人口は増え続け、結婚・出産ともに低率で推移する。
国際情勢も厳しい状態が続くかもしれない。
破綻する地方自治体や無人になった限界集落も多くなることだろう。
現に、僕の故郷である長崎の離島の集落は
昭和30年前後に1万人を超えていた人口が200人!!!を
切っている。2000人ではない。200人である。
50数年で50分の1以下だ。
もうこの国は「上る」ことはできない。
たぶん、世界人口が定常状態に落ち着くまでの数百年間は。
経済力とは人口ボーナス力であるからだ。
各世代の人口を下から積み上げたときに、美しい正三角形になる国、
つまり戦後の日本のように正三角形の人口ボーナス国が
世界経済の中心になっていく。
だから、もうしばらくは、およそ数百年は
この国は「落ち着くまで下っていく」
その「下り坂」が、あまり急ではなく。
少なくとも、ゆったりとまわりの景色を楽しめるような「下り」にするために
知恵を出し、計画し、行動していかなければならないと。
その面倒くさく、実り少なく、誰も褒めてくれない
人口問題的課題の解決が僕らが取り組むべき仕事だ。
面倒くさいっす。
でも、誰かがやらないとね。