大学入学共通テストをシンプルに説明してみよう〜2つのインパクト〜
激変する大学入試が話題になっていますよね。
センター試験がなくなる!新テストがはじまる!記述が増える!民間に委託する!まさに激変の渦。
2017年現在【中学3年生】からがその渦に巻き込まれることになります。
では一体何がどんな風に変わるのか。本日はそれをシンプルにまとめてみました。
現在の大学入試センター試験は2019年度で最後になります。
本日はそこからのお話。
あ、2020年度って2021年1月のテストのことだからややこしいけど注意です。
今回はファースト・インパクト(2020年度)とセカンド・インパクト(2024年度)に分けて、
今わかっていることをなるべく簡単にお伝えしますね。
ファースト・インパクト【現在の中3世代】2020年度主な変更点
- 名前が「大学入学共通テスト」になる
- 国語総合(古文・漢文除く)と数学(数Ⅰ、数I・Aの数Ⅰ範囲)で記述式の問題が出題される
- 英語で民間の検定試験が導入される
まだ具体的になっていない部分も多いのですが、
2と3については少し解説をしておきましょう。
国語総合(古文・漢文除く)と数学(数Ⅰ、数I・Aの数Ⅰ範囲)で記述式の問題が出題される
これにともなって国語は試験時間が100分に延長、数学は試験時間が70分に延長されるそうです。
英語で民間の検定試験が導入される(2023年度まではマークシートと併存)
「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能の力をしっかり試すために、
英語の試験は民間の検定試験が導入される見込みです。
今のところ、その民間検定試験の候補としては、英検・TEAP・TOEFLiBTなどが挙がっています。
高校3年生の4〜12月に2回受験可能な仕組みにするそう。
受検者になるべく負担がかからないように多くの検定が認定されるのではないかと噂されています。
セカンド・インパクト【現在の小5世代】2024年度主な変更点
- 次期学習指導要領に対応した大学入学共通テストスタート
- 世界史と日本史が統合(高校の学習指導要領の変更)
- 地歴公民・理科でも記述式の導入を検討
- 英語は民間試験に全面移行
まだ決まっていないことも多いようなのですが、
動きの方向性だけは掴んでおきたいですね。
次期学習指導要領では高校科目の見直しも検討されています。
小5世代以降の保護者の方は、こういった情報に少しだけ敏感になっておきましょう。
この2つのインパクトの先に、日本の教育が目指す未来とは…!?
では、はたして何のために2つのインパクトを起こすのか。
ここもいたってシンプルに参りましょう。
この2つのインパクトの狙いは、
現代の知識偏重の学校教育ではなく、こういったテストを通して、
「急速な社会の変化に対応できるような、学力の3要素を身につけさせる」こと。
学力の3要素とは、
- 知識・技能
- 思考力・判断力・表現力
- 主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度
と言われています。
簡単に言ってしまえば、「社会人になっても使える力」を身につけさせるということですね。
これは大賛成なのですが、テストを変えただけで、はたしてそううまくいくのかどうか。
じゃあ結局どうすればいいの?【中3世代以降の子どもたちへ】
じゃあ結局どうすればいいの?とはごもっともな質問です。
「活用力をつけなさい」「アクティブ・ラーニングが大事だよ」
「国公立も推薦を増やすから推薦でいけるように成績をキチンととっておこう」
「英語がやっぱり重要だ。英検準2級は中学生のうちに!」「ICTでしょ。うん。ICT」
色んなアドバイスが飛び交いますが、すべて正解で、
大事なことは、あなたがそこからどれを選択するか、です。
ですからまず公立中学校の3年生以降の皆様は、
【自分に合う学校(高校・中学校)選び】に力を入れましょう。
一部の学校では既に新大学テストを見据えた授業カリキュラムが組まれており、
ディスカッションやプレゼンテーション、調べ学習など学力の3要素を伸ばす授業を行っています。
既にすべて英語で授業をする高校もありますし、iPadを全員が持っている学校もあります。
どれが良いか悪いかではなく、
あなたに合っている学校を見つけて選び、
そこに入学できるだけの学力と情報をきちんと手に入れておきましょう。
それがあなたの「やること」です。
情報は持っているだけでは意味がありません。
どう使うのか、困ったら近くの大人に相談してみてくださいね。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
2つのインパクトを制した者が、受験を制す!