Fake News, Alt-Facts, Post-Truth
アメリカ大統領戦以来、"Fake News" という言葉をよく聞くようになりました。選挙戦を撹乱した多くの偽のニュースがfacebook 上に氾濫し、そのことが大きく響いたのかどうなのか、ヒラリーは大統領選に勝つことが出来ませんでした。
そんなものに振り回されて大統領が決まるなんてことはあってはならないことですが、この記事でヒラリーも述べている通り人々にとってこれはまったく新しい経験でした。facebook のCEOであるザッカーバーグは選挙の直後こそ
it was "crazy" to think that fake news on the site had influenced the election in any way.
「フェイクニュースが選挙に何らかの影響を与えたと考えることはばかげている」
と言うようなことをツイートしていましたが、後に facebook は、真偽のはっきりしないニュースにはその旨警告を表示するなどの対策を講じることを発表しています。
また、最近 fake news とは別に面白い単語を耳にすることが増えてきました。"Alternative facts" がそのひとつです。wikipeia の定義はこちら。
曰く、トランプの就任式典に訪れた人々の数の少なさが大手メディアで報道された際に、先ごろ辞任した、前ホワイトハウス報道官ショーン・スパイサーがいやいやもっといたよ!と具体的に数字を挙げて説明したことを、事実と違うじゃないか、これぞFake Newsじゃないのか、と話題になったことをうけ、トランプの大統領顧問であるケリーアン・コンウェイがそれをかばうように発した一言、それが"alternative facts"(代わりとなる事実)だということです。
どういうこっちゃねん(爆
一つ言えることは、 Alternative facts are not the facts. ってことですかね。alt-factsと略して使うことも多いようです。
また、それに関連して2016年のイギリス流行語大賞にもえらばれた、 Post-truth(ポスト真実)という言葉もよく聞くようになりました。
日本語ではよく「ポスト安倍」というように、安倍首相の次に首相になりそうな候補を指して使ったりしますが、このケースでは、客観的なソースに基づかないような情報、それがたとえば Fake News のようなものであっても、感情的な訴えが政治的に影響をあたえるような状況を生み出すような情報を指して言うようです。言うなれば「真実の次の真実」、「代替可能な真実」のような…名探偵コナンが聞いてたら怒り出しそうな話です(笑
ここから私たちが学ばなければならないことは、それがなんであれ、物事には二面性があるということです。
3Dプリンタ然り、核然り、AI(人工知能)然り。
結局は使う人の質なのです。インターネットはとても便利なツールですが、氾濫する情報の真偽を常に精査し、取捨選択していきたいものですね。
なんてことをポッドキャストのニュースを聞きながら考えた朝なのでした。
さ、仕事しよ。