作為。
ネット情報を鵜呑みにするのは要注意。
ことさら、「危険」と煽っている情報は注意すべきだ。
巧妙に計算された事例が挙がっている。
ビジネス展開の一環として、「流布」して注意喚起の言葉を拡散する。
そのキーワードが、作為的にあちらこちらでコピペされ、
もっともらしい情報へと変貌していく。
更に、権威付けともいうのであろうか博士という
科学者名義で出版本まで出してしまう。
「作為的な情報」が刷り込まれ、博士名出版物で根拠の無い
エビデンス?理論?によって、ほんとなんだ~!と。
こうなると、あたかもそれは真実なんだ!と信じるように陥ってしまう。
実に計算されたキャンペーン?
「噂を真実にする」・・・ということが、ネットでは簡単だ。
しかも、騙された!という認識を持たない人が多いという。
被害者ゼロ!
これは恐ろしい。
認識が無いことで、余計にそれが事実化していくのだから。
以下は、著者の勝手な想定シュミレーション。
A社商品とB社商品。
差別化ポイントは、
A社使用界面活性剤 と B社使用界面活性剤。
構成成分の違い。
生活用品でよく使用される。**系界面活性剤というやつだ。
自然界では分解されにくいことから、環境有害物質とされる。
洗濯用・台所用洗剤やら、入浴用ボディーソープ、染色ブリーチや
洗髪用シャンプー、リンスさらに化粧品までとその使用範囲は広い。
「経皮吸収」という聞きなれないキーワードでだれかが警鐘をはじめる。
長年使用していると、皮膚から吸収し、体内に蓄積されると!
発症事例などを掻き集められた一覧が写真と生声で掲出される。
ショッキングであればあるほど拡散は加速する。
身近な生活用品だから、気になり始める。
「化学物質」はカラダに悪影響を及ぼすという情報と合流する。
「皮膚障害」という生々しい情報を個人がブログ等で発する。
「皮膚障害」の原因を、医者・博士が原因分析・原因を特定し、
警鐘を鳴らす。難しい専門化学用語が並ぶ。
「健康被害」という情報と合流する。
「経皮毒」なる造語が生まれ、一気に拡散。
博士による「経皮毒に侵されるな」なる書籍が出版される。
危険度を示すデータがあちらこちらから出てくる。
出典元不明のまま。
ブログやSNSで一気に拡散し始める。
検索すると、同じジャンルのネタが一斉に表示される。
A社がB社の使用界面活性剤入り商品のライバルだったら?
A社は、毒素のある商品は使用してはダメと説く。
流布した情報を列挙して、問題提起を訴える。
比較して、A社のは「安心」「安全」と訴える。
「安全・安心」なる根拠を挙げて、ブランドスイッチ化を促進する。
BはやめてAにしようー!
Aは安心、Bは危険。という評判や評価を作り上げる。
差別化訴求プロモーション&キャンペーン成功。
真実なのかもしれないし、一部だけが真実なのかもしれない。
それとも、まったくのでたらめだけなのかもしれない。
一部だけであろうとも、その部分だけで仕掛ける!って妙案だ。
難解な化学式や名称を用いて、ABそれぞれの差別化するはず
だった成分は、まったく同じプロセスで生成されていたという
オチがあろうとも、上述のようなキャンペーンは成立するのだ。
一旦創出された「評判」「評価」というものは、そんなにすぐには
解消できるものではない・・・という事も恐ろしいことだ。
たとえば、個人が作成したブログなどはそのまま放置となる。
数ヶ月前に記した記事を、いちいち訂正修正まではしない。
誤報だったとしても、その情報は累積されていくのである。
されど、検索にはひっかかる。
こうした仕組みも、
広告で言う”キャンペーン”なのだ。
煽る→情報をばらまく→キーワードを作る→事例を見せる→
という口コミの流れを構築したキャンペーン。
心理をついてくるから、巧妙な仕掛けなのだ。
健康・安心・安全というキーワードは絶対である。
ネット上で騒がれている情報は危険である。
そのまま鵜呑みにしたら・・・大変である!
誰もが情報発信者になってしまった。
ネットのお陰で流布もしやすくなった。
分けがわからないほどの情報が氾濫している。
どれが本当で、どれが嘘なんだろう?
真実でも、虚偽でも・・・誰も責任は負わない。
(主体者たるものが明確な場合には別だけど!)
****ってブログでみたよ!と
知らぬ間にその拡散に加担しているかもしれない。
悪意など無い・・・。
情報のひとつとして不確定要素だったに過ぎない。
不都合な真実はいっぱいある。
がん告知やらガン治療。
このような、心理的に参っていると・・・
生の実体験の声が真実である!と信じ込んでしまう。
これで完治した!これで救われた!
商品や薬を紹介されると、迷わず信じてしまう心理。
「大丈夫!大丈夫!」という医者の言葉の後にある
微妙な間(今すぐには死ぬことは無いと思う)の隠された言葉。
「これでガン根治できた!」という個人ブログの記載の裏にある
produced & supported by 製薬会社という不都合な事実。
疑い始めるときりが無い。
信じるにも限界がある。
性善説か? 性悪説か?
誰もがジャーナリストであり、評論家であり、パフォーマーになった。
見えないところで、ビジネス課金が成り立っているのも事実だろう。
同じ人の情報であっても、
この部分は事実であるが、こっちは事実誤認であるというケースが
多々見受けられる。
それを責めることは出来ない。
作為に満ちているという事実を。
巧妙なトラップが仕掛けられている事実を。
あ!
著者のこれは・・・・どうなんだろう・・・。
斜に構えて読んで頂くのがよろしいかと。