Mt.Naintai24-男体山24時間連続登頂-
total time 23:40
distance 63.7km
elevation 8554m
7times summit
1往復目: 登り 1時間21分 下り 53分
2往復目: 登り 1時間27分 下り 55分
3往復目: 登り 3時間49分(うち2時間5分避難小屋停滞) 下り ???
4往復目: 登り 1時間37分 下り 1時間25分
5往復目: 登り 1時間40分 下り 1時間15分
6往復目: 登り 1時間41分 下り 1時間15分
7往復目: 登り 1時間56分 下り 1時間42分
「男体山24時間連続登頂」
この挑戦をやろうと思った最初のキッカケは、カメラマンの藤巻翔さんが日光に来てくれたときのこと。
男体山の入り口である二荒山神社に掲げられている「連続登頂記録」の木札を見て、「ゆかりちゃんもやってみれば?」って言われて、そこから漠然と、やってみようかな、と思っていました。
日光を代表する山のひとつで、日本百名山にもなっている男体山(2486m)。
男体山は、古くから神の鎮まり給う山として崇拝され、日光の世界遺産でもある二荒山神社の御神体山とされています。
その御神体山となる男体山は、現在夜間登山が禁止されており、男体山に登ることができるのは日中だけと決まっています。
ただ、一年のうちに8月1日〜7日までの七日間だけは、登拝祭が開催され夜間登山が解禁となります。
この挑戦ができるのは1年のうちのたった一週間、男体山の夜間登山が解禁される登拝祭期間のみ。
その一週間のうちに、この挑戦を決行しようと決め、いろいろと準備を進めてきました。
今回のこの挑戦には、本当にたくさんの人たちが応援に来てくれたり、入れ替わり立ち替わり一緒に走ってくれて、もう本当に感謝しかありません。
結局7往復した全て、1人で走ることはありませんでした。
1往復目のペーサーはJST北関東の星野和昭さんと河辺さん。
始まりから超豪華メンバー!
2人とも武尊山の歩荷の仕事から駆けつけてくれて、1本目を一緒に走ってくれました。
和昭さんは、そのまま1〜4往復目までペーサーをしてくれて、特にこの間は夜間だったので、本当に心強かったです!
スタートから濃霧に包まれていた奥日光。
天候が急変したのは3往復目でした。
ちょうど6合目手間あたり、ポツポツ雨と、遠くで聞こえていた雷が、急に近くでドンっという音に変わり、そこから和昭さんと共にとにかく避難小屋を目指して急いで登りました。
標高2300m付近、8合目避難小屋に辿り着いたのが21時半頃。
その時はまだそれほど強い雨ではありませんでしたが、雨雲レーダーを見ると、強烈な雨雲がこれからやってくるのが分かりました。
避難小屋に着いてから30分後ぐらいにものすごい雨と、すぐ隣に落ちてるんじゃないかと思うような落雷。
体が冷えないようにレインを上下着込み、避難小屋にあった埃まみれのブルーシートにくるまりながら、雨雲が行くのをじっと待ってました。
そして約2時間後、雨は小降りになり、雨雲レーダーでも今後は天気が快復していくようだったので、そこからまた山頂を目指し登り始めました。
登山道は、石や枝や土が流れこんでいましたが、水はけがすごく良いのか、または、この男体山が開山されてから1250年、この間に何人もの人が修行のため、または娯楽登山のために登り、踏み固められてきたためか、あのすごい雨の直後でも、この山はしっかりとした道を作っていました。
そんな怒涛の3往復目も終わり、4往復目は空に満天の星空。そして夜明け。
5往復目のペーサーを務めてくれたのは、男体山のすぐ隣に住む、歴代記録保持者の田中さんでした。
私の挑戦を知り、いろいろアドバイスをくれて、差し入れにおにぎりを持ってきてくれて、そして5往復目を一緒に登ってくれました。
この5往復は、田中さんが持っていた歴代記録。
それを塗り替えようとしている人を、こうして手厚くサポートしてくれる田中さんの人柄に、本当に感銘を受けました。
そしてこの5往復目では、男体山の山頂から素晴らしい雲海を見ることができました。
6往復目、ついに記録更新の1本。
これを一緒に走ってくれたのは、playgroundの拳くん。わざわざ神奈川から奥さんと愛犬のペコを連れて、サプライズで駆けつけてくれました!
何度も一緒に山を走り、気心知れた拳くんが6往復目に来てくれたことで、辛いはずの体も、全く辛いなんて思わず、本当に気持ち良く登っていくことができました。
そして、ラスト、7往復目。
ここを一緒に走ってくれたのは、東京から駆けつけてくれ、いつもお世話になっているALTRAの馬場ちゃんと、この24時間ずっとサポートをしてくれた旦那さん。
このラスト1本は、「もうこれで終わってしまうのかぁ…」という気持ちでいっぱいでした。
ここまでやり切れた嬉しさはあるけど、寂しいような、まだ続けていたいような、そんな思いもありました。
山頂では、この24時間ずっと撮影を続けてくれた大嶋さんとも合流して、最後は4人で、ゆっくり山を下りてきました。
ゴールでは、日光の友人たちや、お世話になっている治療院の先生が待っていてくれて、ゴール迎えてくれました!
みんなで迎えられたこの瞬間が、本当にありがたく、幸せでした。
今回、男体山の玄関口であり日光世界遺産でもある二荒山神社の宮司さんや巫女さんたちも、とても協力してくれて、社務所の前にエイドを広げさせてもらったり、この挑戦が始まる前には安全登山のご祈祷をいただき、そしてずっと応援し見守り続けてくださいました。
スタート前には、トレランの仲間や、冬に奥日光で出会ったハスキー犬を連れたご夫婦も応援に来てくれたり、facebookやインスタ上でも本当にたくさんの応援メッセージが入っていて、
私の個人的な挑戦に、多くの方が関わり、見守ってくれたこと、本当に感謝しかありません。
皆さん、本当にありがとうございました!!
正直、この24時間は、本当にあっという間でした。
長いとも、まだこんなに時間があるとも、全く思わず、体が動かないと思うこともなく、今までにない、不思議な感覚でした。
それは、この24時間でたくさんの人たちに会えたこと、皆さんに応援してもらえたこと、そして、男体山の神秘的な力のおかげなのかもしれません。
このチャレンジを受け入れてくれた、男体山。
途中の雷雨による2時間の停滞も、
「あの雷雨は、昔、女人禁制だった男体山が、ひとつ試練を与えてくれたんだよ」
と、ある方から言われました。
そうか、
そうだったんだなぁ。
それでも、
試練を与えてくれて、
そして最後まで、やり遂げさせてくれた男体山に、
深く感謝し、敬意を表します。
24時間、向き合ってくださり、
本当にありがとうございました!