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クックパッドの会員はなぜ減少したのか

2017.08.10 10:10

クックパッドが2017年度2Qの決算発表を行いました。

トピックスとしては、これまで増加を続けていた有料会員数が減少し業績を下げたことでしょう。


そこで本日はクックパッドという会社について見ていく中で、いまなにが起こっているのかを考えてみたいと思います。


<クックパッドとは?>

1998年に誕生しました。(意外と長い、、、!!)

「毎日の料理を楽しみにする」という理念を持っています。



<3つのマネタイズモデル>

①課金モデル

よくあるフリーミアムモデルです。

一般ユーザーから売上をあげています。

年間約900億円の売上。

②広告モデル

クックパッドは意外とページ内に広告が多く掲載されています。

こちらも大きな収益源の一つとなっております。

年間約50億円の売上。

③特売事業

スーパーの特売情報を閲覧できるサービス。

クックパッド内で2013年に始まったビジネスで、現在は年間3億円ほどの売上の事業となっています。



<クックパッドのキーマン>

クックパッドを語る上で忘れてはならないのは穐田誉輝さんです。


菊川怜さんとご結婚されたことで一躍有名になられた方です。

この方の経歴ははじめVCへ入社、2000年にカカクコムを買収し社長になり03年に東証マザーズ、05年に東証一部上場を果たしているやり手の経営者です。

その後07年に赤字が続いていたクックパッドへ投資、09年に筆頭株主となり12年に社長に就任します。

その後、「もっと便利なものができればクックパッドはなくなる」とM&Aによる経営の多角化を行い、海外のレシピサイト、更にはイーブックスやみんなのウェディングを買収し年間売上高150億円を記録します。



<クックパッドになにが起こっているのか>

①Googleの検索アルゴリズム変更

昨年Welq騒動に端を発するキュレーションメディアが大きな波紋を呼びました。

そこでGoogleによるSEO対策で検索アルゴリズムを改善しました。

この結果キュレーションサイトやCGMが力を失い、大手オウンドメディアが力を持つようになりました。

クックパッドも例に漏れず打撃を受けたと考えられます。


②内部崩壊

M&Aを繰り返すことに対し創業家の佐野氏が怒りを示し当時社長の穐田氏を解任、マッキンゼー出身の岩田氏が社長に就任します。

この解任劇や社長の新経営方針に従業員が耐えきれず退職者が続出しています。

現在クックパッドは既得権益で何とか生きていますが、DELYのクラシルなど続々と競合が力をつけてきており、経営をまとめることができなければ衰退の一途をたどることになるかもしれません。



レシピサイトという市場を牽引してきたクックパッドですが、いま岐路に立たされています。

クックパッドの事業推移はIT市場の今後を占うことになるかもしれません。