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「第二の家」ブログ|藤沢市の個別指導塾のお話

STUDY☆QUEST2

2017.08.11 01:00


前回までのあらすじ:

突然異世界に飛ばされた成績がオール3以下の中3男子が勇者になったお話。

旅の仲間は、勉強の精霊スターマンと大賢者モンテスキューとクラス一の美女に似ている美少女シンシア。

壮大な冒険が幕を開けた!






旅に出た僕らを待っていたのは、 広大な荒野だった。 僕らが向かう先、このチュウイチ大陸唯一の城「ナツヤスミ城」までは約30キロの道のりらしい。 ということは、僕らの歩くペースが毎分50メートルだとすると…うん、計算できない。 そして、その時は突然訪れた。 【モンスター出現!】スマホン 勉強力10 というクレジットが突然目の前に出てきて驚いた。 大賢者モンテスキューによれば、これが戦闘開始の合図らしい。


相手はなんだか弱そうなやつだ。楽勝だろう。 「スマホンの夜更かしスマホ攻撃!勇者に1ポイントのダメージ」 「勇者は瀕死だ」どこからか聞こえた声。え!瀕死!? 「邪魔だ!どけ!」スターマンが僕とスマホンの間に割って入り、 何やら呪文を唱えて相手を吹っ飛ばした。 「勇者たちはスマホンを倒した」またも謎の声。 瀕死の僕はうずくまりながら、何が起こったのかわからず、目をぱちくりしていた。 突如身体がキラキラ輝いて元気が出てきた。 「回復魔法をかけておきましたよ」シンシアがニッコリ笑って言った。 色々意味不明で戸惑っている僕に、 大賢者モンテスキューがそっと寄ってきて説明を始めた。 「まず聞こえてくる声は気にせんでよい」いや、気になるよ。 「この世界は勉強力で成り立っていると言ったじゃろう?」 この世界は勉強力の強さ、そしてその使い方で闘うのだ、と大賢者は続けた。 勉強力が高ければ高いほど、強力な攻撃や魔法が使える、そして、 勉強力が0になると死ぬ。え?死ぬ? 妙なリアリティを持ち始めた夢に動揺しながらも、 僕は説明の続きを聞いた。 大賢者モンテスキューには各々の勉強力を見る力があるらしい。 おお、やっと出た大賢者らしい設定だ。 現在の僕の勉強力は2。2!? ちなみに、シンシアは110。大賢者モンテスキューは180。スターマンは250だった。気に食わない。 この大陸のモンスター達の平均は20らしい。僕だけ圧倒的に弱い。圧倒的に気に食わない。 「まずは経験値を稼ぐのじゃ。さすれば勉強力は上がっていく」 でも、2じゃ経験も積めないんじゃないか? 「勇者様、少し気になったのですが、先程何か考え事をしていませんでしたか?」 そう言ってくれたのはシンシアだった。そのやさしい声に癒やされながら、今の戦闘を振り返ってみた。 そうだ、僕は戦闘に入る瞬間、城までにかかる時間を計算中だった。不得意な計算をしていた。 「精神状態や身体の疲れも勉強力には影響します。どうぞまずは息と心を落ち着かせ下さい」 やさしいなぁ、シンシアは。言われた通りに深呼吸をして、計算のことは一旦忘れた。 「また、モチベーションややる気も勉強力を上下させます。勇者様、急にこの世界に来て不安な中、こんなことを頼むのは大変忍びないのですが…どうかお力をお貸し下さい」 シンシアがこんな僕に頭を下げた。 そうだ。これが夢だろうが何だろうが、僕はシンシアのために頑張ろう! こんな僕を信じてくれている彼女のために、どんなことでも精一杯やってやろう。 心に何かが灯ったのを感じた。 「勇者の勉強力が5に上がった」 おい。 次回予告!! 城への道中、多くのモンスターが勇者一行に襲いかかる! はたして彼らは無事に城へと辿り着けるのか!?




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つづく。