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あいおい庵          

人生を振り返って観るとき

2017.08.12 07:55

ある絵師が様々な色でもって 恐ろしい鬼の姿を描き 描き終えて観てみると

そのあまりの恐ろしさに 地面に倒れてしまいました。

私達もまた同じことをしています。

 

弘法大師空海

 

 

かの無智の画師(えし)のみずから衆綵(しゅうさい)を運んで、可畏夜叉の形をなし、

成しおわってかえってみずから之を観て、心に怖畏を生じてたちまちに地にたうるるが如く、

衆生もまたかくの如し。

 

『吽字儀』


実際に汚く恐ろしく冷たい、暗い絵を描いて脅かせよう、とする芸術家もみえます。

非難しているのではないです。

 

私達の人生も絵を描くようなもの。

 

いろいろ考え工夫して心をこめて、人の評価も想像したりして(笑)毎日を積み重ねています。

 

絵の具や鉛筆ではなく心や言葉や行動で描いています。

 

 

描き終えて(人生を終えて)その絵を振り返って観てみたら、そこにどんな絵が描かれているのでしょうね。

 

笑いあり涙あり懐かしさや愛しさも観るでしょう。

 

出来るならば上手くても下手でも、

思いっきり一生懸命描いた気持ちが伝わる絵が

出来上がっているといいですね。

 

 

今日も笑顔でぼちぼちと。