【記録】2021年という幻
こんにちは、日野あかりです。
今のところ今年は天気が良くて気持ちのいい日が多いですね。
毎年冬になると気持ちが落ちるので、今年は防寒対策にしっかり投資しています。今のところ順調です。
さて、2021年が終わろうとしています。
毎年「今年はあっという間だったね~」という言葉をあちこちで耳にしますが、今年も然り。
個人的には後半にギュッと密度の濃い時間が多かったので、ぼーっとしている時間とのギャップが多く驚きが隠せません。
今年は文章をなかなか書けなかったので、最後くらいは今年を総括するような文章を書いておきたいなと思い、筆を執った次第です。
長くなるかもしれませんが、お暇な時間にお付き合いいただければ嬉しいです。
2021年前半の話
5月のブログにも書いた通り、昨年冬から今年の春にかけてはかなり落ちておりまして、健康上の問題や、世情の影響を受けて、なにかクリエイティブな活動をすることに対する体力や気力が減少していた時期でした。
主宰ユニット「#家で出来る演劇」の小さな企画をオンラインでやろうと画策していたのですが、そちらも力及ばず中止として、自分を健全にすることに力を注いでいました。
ただこの期間があったから、今年の後半にいろいろな作品とのセッションを楽しむ体力や心があったともいえるので、全体としては必要な時期だったなと思います。
そして、4月中旬頃に新型コロナウィルスに罹りました。幸いにも重症化はせず、2週間ほど嗅覚障害が残りましたがそれ以外の後遺症は(恐らく)残っていません。同居している家族含め、周囲の方にも感染は確認されなかったことも不幸中の幸いです。
稽古期間に入りかけるタイミングで、かなり行動や感染対策には気を付けていましたが、それでも罹患してしまったショックは大きく。。。症状もほぼなく、比較的すぐにホテル療養に入れましたが、実家とビデオをつないでひたすらNew家族の秋田犬を愛で、ホテルでの生活の記録をつけていました。
この経験も今から考えると、コロナに罹った時の不安や対処、ある意味での寛容性みたいなものを考えることになったので、このコロナ禍で演劇をしていく中での十分な(必要ではない)経験になったと思います。
6月 きのこ牛乳「はらたけ科」出演
段々と体力が戻り、演劇に向かいたい気持ちがふつふつしてきたところで、コロナ禍で延期になってしまったきのこ牛乳さんの公演が実施されました。
感染状況もじわじわ悪化していく中でしたが、少人数の作品を別々に稽古することで本番を無事に迎えることが出来ました。
座付き作家の真柄さん作の「雨にはねて」、サムゴーギャットモンテイプの山並さん作の「悪霊」、という2作に出演しました。お客様の目の前でお芝居をするのが半年ぶりだったこともあり、かなり緊張したことを覚えています。
リスクがある中で劇場まで移動し、フェイスシールドを付けて観劇してくださるお客様を前に自分が出来る御礼というのは、真摯に作品のクオリティを可能な限り上げることだ、と改めて思った公演でした。
8月 架空畳「あ;今;いな;未ら;い」出演
ガチファンだった架空畳のリーディング公演に念願叶って夏に出演させていただきました。しかも吉祥寺シアター!びびび!詳細なまとめは記事にしているのでそちらを参考にしていたければ嬉しいです。
作品や演じ方も刺激的でしたが、すごくいろんな俳優が短時間で集中して作品づくりに向かう姿が何よりも刺激というか、勉強になりました。ここで得た縁も大切なものばかりです。
そして、この公演のチケットはまだ購入できるのです!上演映像配信に加えて、どんどん増殖するコンテンツ「Extra Layer」も含んだ超ボリュームパックとなっています。2022年7月まで視聴可能!すごいぞ!
購入はこちらからどうぞ。今までにない自分の演技体がそこにあるので、自分でも見返す作品たちとなっています。おすすめです。
10月 #家で出来る演劇 at 北千住BUoY「ぶれる境界」主催・企画・出演
大変すぎてあんまり記憶がないのですが、コロナ禍で立ち上げた自企画の公演をやりました。ゴジゲンの善雄さん、フロアトポロジーの小崎さんにお力を借りて、弟のような存在である俳優、佛淵くんとの二人芝居。
例の助成金とか諸々事務面がすごい大変だったという身も蓋もない感想もあるのですが、大好きなBUoYという場所を多くの人に知ってもらうきっかけになったことが嬉しいし、そこで私たちのお芝居を観てもらえたこともこの上なく幸せでした。
特に個人的なことでいうと、今までは感情が薄かったり、ミステリアスな、何を考えているのかわからない役をいただくことが多かったのですが、この作品では喜怒哀楽がはっきりあり、しかも3人の人間を瞬時に切り替える役割をいただいたので、普段見ない姿をお見せすることが出来たのも嬉しかったです。身近な人にも「素に近い姿で新鮮だった」と言われました。笑
12月 ナイスストーカー「スぺキュレイティブ・フィクション!」出演
2020年4月に上演予定だった同作品の復活公演を、同キャスト・同会場ですることができました。実際結構奇跡だよな…と思ったりします。待っていてくださったお客様の暖かさが染みました。作品づくりは難産でしたが、俳優間のコミュニケーションがしっかり取れていて、最後まで座組が一体になっていたのが最終的に作品の内容にも影響していたように思いました。(稽古場でたくさん新しいアップゲームが誕生しました笑)
ナイスストーカーさんは過去1回、高校生との実験作品で出演させてもらいましたが、その前からも、後も、いちファンとして作品をずっと観ていましたし、常連メンバーの皆さんとも仲良くさせてもらっていたので。今回本公演に出演できた嬉しさもひとしお。。。今後のナイスストーカーもすっごく楽しみです。
ということで、出演作品を軸に振り返ってみました。
もちろん演劇に関わっている時間以外もたくさんあったのですが、やはり自分の中で思い返す楔?みたいなものは作品でしかない(他のことはあんまり覚えていない)ようです。
惰性ではない表現を続けていくために、2022年も一つ一つの作品としっかり向き合っていきたいと思う所存です。
また、自分は俳優としてのアイデンティティを持って演劇活動をしていますが、いまついている現場では演出助手としての役割を頂いていて、自分の新しい発見につながるかも、とワクワクしています。
いろんな面で、作品を世の中に生み出す一助になるようにこれからも頑張ります。
どうぞ、一緒に楽しんで、時には見守ってくださると嬉しいです。よろしくお願いします。
ちなみにふと気が向いたので、メールや予定から見つけ出せた今年観劇した作品リストを載せておきます。なんか全部見つけ出せている気がしないので、抜けているものがある可能性がばちばちにあります。
メール見ていたら、体調不良で観られなかったものもいくつかあったし、観劇後に陽性者が発生しましたメールが来ている公演もいくつかあって、今年という年をなんか俯瞰する気持ちになりました。
みんな健康に生きていきましょう。
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Photo by Shin Matsumura
今年たくさん写真を撮ってもらったしんまつさんとの出会いも、宝!