誘う女
新婚旅行のフロリダで夫を船釣りに出したその足で
自分はテレビ界の大物釣りにお出かけ
●今回の船が出てくる映画
To Die For
1995年公開 アメリカ映画
●あらすじ
テレビに出て有名になることが夢のスーザンは、大学でテレビ報道を専攻、卒業後、父親が経営するイタリアンレストランで働くラリーと結婚する。ハネムーンは彼女の希望でフロリダへ。釣りに出かける夫を見送り、スーザンはフロリダで会合中のテレビ界の大物たちに熱心に売り込んでいた。地元のテレビ局に就職したスーザンは次々と企画書を提出。高校生たちの実態を描くドキュメンタリーを制作することになる。ある日、夫が「子供を作って、レストラン経営を手伝ってほしい」と言ってきた。自分の夢の邪魔になった夫を排除するため、男子高校生を誘惑する。
●ここに注目!
1990年に実際に起きた22歳の女性講師が15歳の少年をそそのかして夫を殺害させた事件を題材にした、ジョイス・メイナードの1992年発表の小説『誘惑』 の映画化作品。
スーザン役には難航。パトリシア・アークエット、ジェニファー・コネリー、ジョアン・キューザック、ブリジット・フォンダ、ジョディ・フォスター、メラニー・グリフィス、ダリル・ハナ、ホリー・ハンター、ジェニファー・ジョンソン・礼レイ、テイタム・オニール、メアリー・ルイーズ・パーカー、サラ・ジェシカ・パーカー、ミッシェル・ファイファー、ユマ・サーマンたちの名が挙がるが、最終的にはメグ・ライアンで決定!と思っていたところに辞退連絡。そういう話に強いのが、ニコール・キッドマンだ。きっと「なぜ私が候補じゃないの?金髪だし、美人だし、色っぽいのに」と思ったにちがいない。監督の自宅に電話をかけ、40分もどんな風にスザーンを演じたいか語り、その2時間後にヒロインの座を勝ち取った。ニコール・キッドマンは、19年後「グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札」でも、なかなか決まらないヒロイン役に自己推薦しまくって、勝ち取っている。
映画タイトルの「To Die For」は、死ぬほどテレビで注目されたいという意味を持つ。
●映画のここに船が!
ハネムーンのフロリダで、やたら着飾ったスーザンが、船釣りに出かける夫をお見送り。