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クロネコのクロとボク

クロネコのクロとバラの季節0821

2017.08.20 21:45

  お花屋さんがボクの顔を見ると言ってくれた。 


 「あら、小説家さん。」 


 ボクは「小説家さん」と呼ばれている。そう呼ぶのはお花屋さんだけではなく、ガラス細工屋のおじさんも、ボクをそう呼ぶ。誰もボクのことを名前なんかでは呼ばない。だから困っているかと聞かれると、そういうことでもない。別にボクは構わないと思ている。


 「小説家さん」 と呼ばれれば、「あ、ボクのことだな」と思う。 


 それはクロネコのクロも一緒だと思う。


 「クロネコのクロ」 と呼ばれれば、クロネコのクロも「あ、自分のことだな」と思っているに違いない。だから「ニャン」と反応する。


 その程度。 


 ちなみにボクは、お花屋さんのことは「お花屋さん」と、呼んでいる。