世界と日本の郷土を原体験で紡ぐ。旅するパティシエがストーリーと共に届ける創作菓子とは? | 旅bar
シブヤ大学 週末アジア旅倶楽部のメンバーがゲストをご招待して、毎回「旅」に関するテーマを設けながら、参加者と一緒にトーク楽しむアットホームな企画「旅bar」。8月は「旅するパティシエ」として活躍中の鈴木文さんと、プロデューサーとしてその活動を支える、夫の鈴木英嗣さんのお二人をゲストとしてお迎えしました!
今回のテーマは「世界と日本の郷土を原体験で紡ぐ。旅するパティシエがストーリーと共に届ける創作菓子とは?」。
アパレル業界に勤めていた文さんの物語は、25歳の時、趣味で作っていたお菓子を片手にカフェに飛び込み営業する所からスタートしました。
パティスリーやホテルで修行を重ね、ついに会員制レストランのシェフパティシエとして活躍するようになった頃、「世界中のお菓子の裏側にあるストーリーを知りたい」「現地で暮らす人達と一緒に郷土菓子を作りたい」そんな強い想いを抱くようになり、「旅」や「食」の媒体に携わる編集者だった英嗣さんと世界一周の旅にでるのです。
各国の文化に育まれた郷土菓子を求め、北米→中南米→ヨーロッパ→中東→アフリカ→アジア...と、最終的に訪れた国は50ヵ国以上。現地のお菓子職人の元で、様々な郷土菓子が生まれる過程を見てきたそうです。
帰国後は東京・池袋でカフェ(世界のおやつ)をオープン。現地の人達と一緒に作ってきた各国の郷土菓子をベースに、日本の風土に合った数々の創作菓子を「旅」や「各国の文化」のストーリーと一緒に届けています。
「お菓子の背景にある各国の文化を誠実に知ること、リスペクトすること」と「日本の風土を大切にすること」。お二人が創り出す「創作菓子」には、この2つの考え方がバランス良く表現されています。自分達が世界中で体験したストーリーを「郷土菓子」という形で日本の文化の中で末永く育てていく為に、あえて「創作」というアプローチを大切にしているのだとお話をうかがって感じました。
今では海外で人気となった商品や製品が食べ物に限らず次々と日本に入ってきて、日常生活の中で、毎日、当たり前の様に消費されていきます。もちろん、それ自体が全て悪い訳ではないのですが、「私達が何気なく手にしている様々なモノが持っている裏側のストーリーや文化」を知ることの大切をあらためて感じる企画になりました。そして「創作菓子」という形で表現を続けながら、世界と日本の文化を紡ぎ続ける「旅するパティシエ」のお二人に感動しっぱなしの90分間でした!
今度はアジ旅メンバーと一緒に、お二人のカフェにお邪魔できたら嬉しいです。
鈴木文さん・英嗣さん、本当にありがとうございました!