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KoCo A Day

拝啓、

2015.11.04 07:07

人は、複雑で優秀な頭脳の、1割ほどしか使えていない。

残りの大部分を使うことが出来たとしたら

記憶できる容量も飛躍的に伸びるのだろうか。



私にとって大切な思い出が、相手方も心に留めていてくれているかは誰にもわからないこと。

でも往々にして、自分が覚えていることは、当事者には記憶しておいて欲しいと願ってしまうのが、自分勝手な人間の性だと思う。



ただ稀に、無条件で、無償で、ともすれば一方通行の想いを捧げ続けることもできる。



私もまた、その類の人間で。



大切だと固執すればするほど

むしろ

「覚えてて良いよ」

という許しが欲しい。

そんな、浮遊感。



何があったのか、と聞かれれば、何もなかったと答えるしかない。

それくらい、あなたとの出会いは「私にとっての」出会いでしかなかったのだから。


オレンジの革球を追いかけ始めたのも

機関銃のように話すようになったのも

相手の揚げ足を取るのが上手くなったのも

目を、きゅっと細めて笑うようになったのも

全部、全部。

今の私の基礎は、あなたに出会ってから超特急で積み上げられてきたもの。


迷うことなく、振り返ることなく。




追いかけているようで

追いつきたくないような


目に映して欲しいようで

決して存在を知られたくないような



相反する感情が、私の頭をごちゃごちゃにして、冷静な思考能力を奪って、気づいた時には、無意識に追いかけていた。



いつしか恋慕は、憧れに変わり

憧れは敬いに、敬いは焦がれに変わった。

それは、あれは。

確かに恋だった。

恋い焦がれて、追いつきたくて、隣に並びたくて。

そう。

それは確かに…。



拝啓、

「あなた」に出会った、「私」へ

もしも、戻れるのならば、一言だけ。

”あなたに出会えてよかった”



2015.11.04

(その偶然を、感謝と呼ぼう)