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8/13 人参湯お掃除day ありがとう

2017.08.16 01:51

こんにちは、松本佳奈です。

13日は、木更津にある銭湯 人参湯さんのお掃除をしてきました。


なんで掃除するの?と言いますと、19日にこちらでライブを企画しているから。けれどそこに至るには長〜い経緯と私の想いがあります。


まず、人参湯さんは木更津西口(港側)にある昭和7年建築の老舗銭湯。駅から歩いて行けます。わたくし、高校生の頃よく通っておりました。高麗人参を使った漢方風呂があって、ツーンとした匂いが特徴的でした。


東京に出て、木更津に帰ってきた2010年。まだ運転免許がなくて徒歩移動しかできなかった私は、よく西口を散歩していました。

子供の頃には気づかなかったけれど、木更津って昭和レトロな建物がたくさん残っていて、街並みがジオラマみたい。閉めているお店が多いので、俗にいう「シャッター街」ではあるのですが、ちょっと路地に入ると味わい深い建物や石畳、窓枠のデザイン、理容室のフォントなどに出会えます。


好きすぎてCMまで作りました↓

散歩したくなる町、木更津


しかしこのままじゃどんどん駐車場や更地になってしまう。自分にできることはなんだろう?と考えた時、「写真に残そう」と思いました。

2014年。市内で『木更津写真ワークショップ』を立ち上げていた若鍋聡さんと出会い、写真家の和田剛さんと出会い、私が被写体になり、木更津の風景を舞台にした写真教室を開催。

月一回、午前と午後でシチュエーションと衣装を変えての写真教室。裏路地やお寺、駄菓子屋、喫茶店、港など…様々な場所を撮りました。その中のひとつが人参湯でした。

写真教室の最中、偶然人参湯の前を通りかかったとき店主の藤崎さんがいらっしゃって、駄目元で「中で写真を撮っても良いですか?」と交渉したところ、「いいよー」と!!

残念ながら人参湯は廃業していましたが、内装は当時のまま。ケロリンの黄色い桶、番台、ロッカー、富士山の壁画。

高校生の頃通った銭湯で写真が撮れるなんて!感慨深いものがありました。


なんとこれをきっかけに、後日「パラダイムシフト」という曲のMV撮影もさせていただいたのでした。


パラダイムシフト


店主の藤崎さんは、「こんだけ広いと掃除も一苦労でね。でも建物には愛着があってさ。銭湯はもうできないけど、遺したいんだよね」と話していて、確かに一人で掃除するのは大変だなと思いました…。しかし人の手が入らないとどんどん朽ちてしまう。


そこで!


「ライブを企画して、それに合わせて掃除しよう。人参湯の維持費を稼ごう。写真教室で撮った写真の展示もして、西口の街並みの良さをPRしよう!」


…長くなりましたが、今月19日、人参湯ライブ+写真展を企画しました。構想から3年。なかなかタイミングが合わない私と藤崎さんをふたたび繋いで下さったのは、街なか交流推進課の平野幸子さん、そしてみなとまちなかワークショップの山下さんでした。ありがとうございます。


さてさて!お掃除dayのレポートです。

「人参湯、お掃除します」という呼びかけにどれだけの人が集まってくれるのか…もちろん全く集まらなくてもやるつもりでした。

が!蓋を開けてみると、なんと20名以上の参加者が。すごい!!


朝9時に集合して、15時まで。午前は男湯。午後は女湯中心に。上の方に積もり積もった埃を落とさないことには換気をしても舞うだけなので、まずは徹底的に埃落とし。


人参湯の守り神、大熊手。この埃落としが最初の難関でした…。まず位置が高い。しかしこれをやらないと先に進まない。率先してやって下さった佐久間さん、ありがとうございます。ご近所に住んでいて、小さい頃に人参湯に連れてきてもらったことがあるそうです。息子のひかるくんと参加してくださいました!


扇風機も、使えるけれど、埃だらけ。すべて分解して洗い、組み立て。

突然閉めてしまった人参湯が気掛かりで、Twitterでの募集を見て来てくださった藤原さん。懐かしいお話を交えながら、複数ある扇風機をぴかぴかにしてくださいました。ありがとうございます!


番台の電球、置いてあったシャンプー(売り物)備品などすべて拭いて埃落とし!海を越え、三軒茶屋から来てくださったこの方は、私が10年来お世話になっているライブハウス・グレープフルーツムーンの河邉さん。銭湯が好きで、銭湯ライブにも興味があるとのことで…愛を込めて番台を磨いてくれました。ありがとうございます!


窓拭き名人あらわる。

数年前、市内の保育園に歌いに行った時に保護者として観覧されていた佐藤さん(通称なぼ作さん)とにかく窓拭きが上手い!!ガラス入ってるんですか?と疑うほど、透明でぴかぴかに。ありがとうございます!

(photo by 岡野悟朗)


日本人形、フランス人形などなど展示されていたショーケースも分解して磨き上げ。掃除中の写真や動画も撮ってくれました悟朗さん。貸して下さった掃除機も大活躍!ありがとうございます。写真教室初期メンバーでもある悟朗さん。19日には悟朗写真も展示します!


浴室チーム。写真展のリーダーでありムードメーカー増田夫妻、そして君津で寺シネマやスラックライン体験など様々な企画をしている三浦さん。この方々が中心となって写真展の設営をして下さいます。

そして熊手から解放された佐久間さんと息子ひかるくん。ひかるくんはここでお風呂掃除マイスターの称号を得ました。

水を撒き、デッキブラシでゴシゴシ。タイルが輝きを取り戻しました!ありがとうございます。


割れていたガラス戸を補強したり、滑りにくかったサッシのレールの埃をすべて払ってくれた高橋さん。以前、人参湯さんにはお仕事でジュースなど運んでいたそうです。ありがとうございます!



ご近所の骨董品店「金田屋リヒトミューレ」の佳美さん、写真部でありすべての調味料をイチから自作しちゃう清水夫妻、横浜から来て下さった笑顔の素敵な丈二先生、様々な繋がりから参加して下さった中村さん。

ロッカー一つ一つをマスターキーで開け、中身を出し、磨き、いつでも使えるようになりました。ありがとうございます!


ちびっこ雑巾掛けチーム。「よーいどん!」で楽しく競争しながら、たまに転んで泣いたり、ワイワイ弾けるエネルギー!

morimoeという出店名で各地のマルシェに出店する作家の夏実さんとその娘さんたちも元気に参加してくれました。指揮をとってくれたのは現役の保育士であり造形アーティストでもある真帆ちゃん。ありがとう!


そしてそして、ライブ当日に「フード担当」として美味しいお料理を出してくださる&solaの古市さん(スープ)、cafe:kuのみきさん(パン)も家族総出で駆けつけて下さり、人参湯は一気に賑やかに。


午前チームでパチリ。

(photo by 岡野悟朗)


みんなでご飯。木更津のソウルフード、浜屋のバーベキュー弁当も売り切れ、あかね弁当さんも売り切れで残念でしたが…脱衣所でご飯というのも不思議な体験です。

アイスの差し入れをして下さった東口bar Pigのかずきさん、ありがとうございました!生き返った〜〜



午後は玄関を徹底的に!

浴室の入り口も磨きまくります。


草取りもしました!この人数でやると早い!



壊れていた椅子も、足をつけて復活!高橋さん大活躍。



床がこんなにツヤツヤになりました!



浴室のタイルもこんなに綺麗に!今にも営業できちゃいそうです。


午後チーム!

お名前聞き忘れてしまったのですが、潮干狩りに来るたびに人参湯に寄っていたという世田谷からのお二人!ありがとうございました。こうして何年経っても懐かしんで足を運んでき下さる方がいる…人参湯さん、愛されているなあ。

そして、みなとまちなかワークショップの山下さん、現役大学生の長谷川くん。ありがとうございました!

店主の藤崎さん、とってもシャイなのですが写真に写ってくれました(左から二番目)


参加して下さった皆さん、そして参加はできなかったけど応援下さった皆さん、本当にありがとうございました。


まだまだ人参湯再生への道は始まったばかり…。こうして年に何度かお掃除する日をこれからも作りたいです。


後々は、寄席や三味線の演奏、演歌のコンサート、ギャラリーなど、様々な方が人参湯を利用して木更津の文化の発信源になるような…そんなイメージが浮かんでいます。もちろん店主・藤崎さんのお気持ちが第一ですが!絵や音楽がお好きという藤崎さんなので、相談しながら一緒に色んな企画ができたらいいなと思っています。


19日!人参湯ライブ。すでに定員いっぱいですが、立ち見席も設けて、一人でも多くの方に来ていただきたいなーと。長くなりましたが、最後まで読んで下さりありがとうございました!


ライブの詳細・ご予約はホームページにて↓

http://matsumotokana.info