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「宇田川源流」【現代陰謀説】 珍しく日本の政界の裏側が報道された「日本医師会」と「自民党」の関係

2021.12.23 22:00

「宇田川源流」【現代陰謀説】 珍しく日本の政界の裏側が報道された「日本医師会」と「自民党」の関係


 金曜日は「現代陰謀説」をお届けしている。現代に生きている「陰謀」を解説し、それに備えたり、物事を多角的に見るということにお手伝いをしているというような感じである。そして、一般に報道されているニュースを見ることによって、そのニュースの中から兄を学び取り、どのように読めば陰謀がわかるのかということを、この場で、その例を実践してみるということをしている。

 もちろん、ここに於いて語られた内容がすべてではないし、また、ここに書いてあることが正解というものでもない。しかし、ある意味で「通常に報道されている内容よりも正解に近い」ということはなんとなくわかるのではないか。

 例えば、何か事件が発生する。このブログでは扱うつもりがないので、実際の事件を上げるが、12月18日に大阪のビルの四階にある心療内科に、その患者と思われる男が放火をし、多くの犠牲が出た。もちろん、これが誰かの陰謀で行われたなどという気は全くない。

ただ、これらの事件というのは、事前に何らかの「信号」があり、その信号が出てきている者を察知すれば未然に防ぐことができたのかもしれないというように思うのである。その「信号」というものは、事前に何らかの形で出てきている。また一つの大きなきっかけになっているものではなく、何らかの形で蓄積されている。これらの事を、事件が発生してから「事件の動機」ということで報道されるのである。しかし、その内容を事前に多くの人が見分けることができるのであれば、多くの人が助かるのではないか。

 これは、今は事件を例に挙げたが、外交や戦争ということに関しても同じである。規模が大きくなれば、またそのような内容の決定が、何人もの多くの人のプロセスによって行われた場合、当然に、その内容が明らかになり、そして情報が出るようになったのである。

 さて、このように何にでも裏がある。日本では政治などの現場で、そのトップを名指しして人格非難をするようなことをマスコミまでも行っているが、一人がすべて行うような政治は、封建制や絶対君主制ではないのであり得ない話である。では、そもそも政治とはどのような構造になっているのかということを考えるべきであり、それが出来なければ、陰謀などはわかるはずがない。


重鎮去った自民「厚労族」、日医に強い風当たり…「今さら助けてと言われても」

 政府が今月決定する2022年度の診療報酬改定を巡り、自民党内での議論の構図が変化している。これまで議論を主導してきた「厚労族」から重鎮議員が去り、新たなキーマンの手腕も未知数なためだ。党の有力支持団体の日本医師会(日医)への風当たりが強まっていることも影響している。

■ 厚労族世代交代 日医へ反発

7連続プラス

 「大幅なプラス改定を目指して頑張っていく」

 14日の党社会保障制度調査会の会合で会長の加藤勝信・元厚生労働相は、診療報酬のうち医師の人件費などに回る「本体」部分の引き上げに意欲を示した。

 だが、国民の医療費負担の増加に慎重な岸田首相の下、財政規律の面からマイナス改定を主張する財務省の圧力は強まっており、プラス改定は困難な見通しだ。

 原則2年に1度の診療報酬改定で、党内議論への影響力を持つのが、厚労族と呼ばれる議員たちだ。厚労相経験者や医師免許を持つ議員らが該当し、引き上げを求める日医や厚生労働省と、財務省とを調整してきた。選挙での協力を期待し、厚労族が日医の顔を立ててプラス改定に導くことも多かった。08年度以来、本体は7回連続でプラスだ。

■ 力学に変化

 もっとも、重鎮の伊吹文明・元衆院議長らが先の衆院選で引退するなどし、力学の変化が起きている。新たなキーマンは加藤氏とされるが、自民党関係者は「これまでの重鎮ほど、財務省ににらみがきくかは不明」と指摘する。田村憲久・前厚労相はこの日の会合で、「医療機関の経営は決して良い状況ではない」と危機感をあらわにした。

 自民党と日医の関係もかつてほど良好ではない。日医の横倉義武・前会長は安倍元首相や麻生副総裁ら政権中枢と蜜月で、過去のプラス改定は安倍内閣時代に財務相だった麻生氏の横倉氏への配慮もあったと指摘される。

 一方、現在の中川俊男会長は、新型コロナウイルス対策などで、政府に批判的な姿勢が目立つ。党内には「今さら助けてくれと言われても応じる気にはなれない」(中堅)と冷淡な声が広がっている。

■ 「メンツ潰れる」

 過去の改定議論では、決着前に首相と日医会長の面会がセットされることが多かった。岸田首相の就任後に中川氏は面会を実現できておらず、厚労族の一人は「このまま面会できなければ日医のメンツが潰れてしまう」と心配する。

 日医の置かれた厳しい現状に、財務省内には「日医が横倉氏に泣きつき、プラス改定に向けて麻生氏を動かす可能性もある」との観測も流れている。

2021/12/15  産経新聞


 そのような意味で日本の政治の裏側がしっかりと書かれた内容が見えてくる新聞記事がある。その内容を見て「陰謀の元」となる「政治の裏側」が書かれたものが出てきたので、その内容を、せっかくの機会なのでその内容をしっかり描いてみたい。

 さて、日本でも中国でも、アメリカでも、その政治のトップの名前はニュースなどで多く目にすることがある。そのために、何か政治に不満があれば、その不満をそのトップにぶつけることが少なくない。まあ、本人はそのことが当然であると思っているし、また、周辺の人もそうであってもおかしくはないと思われる。しかし、ではその状況でトップが変わって何かが変わるかといえば、必ずしもそうではない。革命ということ以外は、劇的に政治状態が変わるということはないのである。

 それはなぜか、

 当然に、それは、政治においてその決定をしているのはトップ一人ではなく、様々な影響勢力があり、また、そのさまざまな影響勢力の意思の集合体が政治として結果になっているということになるのであって、一人が決断するわけではない。

影響団体があり、その影響団体の支援によって政治というのは成り立っているのであるから、その影響団体のうちどの団体の要望を優先するのかということになると、様々な考え方が出てくる。

しかし、もともとが「似たような方向性」を持った人々の政策を中心に政党があり、その考え方を支持する影響団体が集まるのであるから、当然に、同じ政党であれば、トップが変わっても似たような政治になってくるということになる。

 当然に、本来はそれらのことは政党の「綱領」や「党是」に書かれているということになるのであろうが、昔政権を取った民主党の場合は「綱領」も「党是」も無かったのである。

 さて、今回問題になったのは、その「影響団体のの一つ」である医師会と、与党自民党との関係が悪化しているということになる。現在の医師会の会長の中川氏は、コロナウイルス禍の中で、与党の方針に平然と反旗を翻し、また、野党候補の政治集会に参加するなど、影響団体の会長として良い関係を持っていない。もちろん、影響団体が必ず与党を支持しなければならないということではない。しかし、それならば医師会全体でそのような決議を取ればよいのである。

 現在の中川俊男会長は、新型コロナウイルス対策などで、政府に批判的な姿勢が目立つ。党内には「今さら助けてくれと言われても応じる気にはなれない」(中堅)と冷淡な声が広がっている。<上記より抜粋>

 このような状況であって「診療報酬の値上げ」などといっても、そもそも全体の経済状況が悪化し、コロナウイルス禍で多くの人が経済的な問題を抱えている状況の中で、岸田首相はどのように対応するのか。政治とはこのような「支援者との駆け引き」もあって、様々に動いてゆくものであり、そこに、陰謀の「種」があるのではないか。