〈COLUMN〉‐atricot 笹谷 史子さん‐に聞くAVRILの糸の使い方
どんな風にAVRILの糸を使っているのかを紹介していくコラムです。
ユニークでカラフルな作品づくりを得意とする atricot 笹谷 史子さん。
これまでに出版された著者本 「トリッキー・ニッティング」 では、編み方向やパターンのかたち、素材の組み合わせがユニークでトリッキーな楽しい作品、
「100gで編めるもの」では、“100gの糸でどれだけのものが編めるのか” をテーマに帽子やマフラーなどの小物からウエア作品(100gでもかなり編める!)まで挑戦されていて、常に編み物の可能性を追求し、いろいろチャレンジされています。
【atricot 笹谷 史子さんにお聞きしました】
‐AVRILの糸をどのように使っていますか?‐
『AVRILの糸はとにかく種類も色数も豊富で、形状もおもしろいものがたくさんなので、シンプルな編み方でも、とても表情のある編み地が楽しめます。
「トリッキー・ニッティング」では、それを活かしたくて作品にしました。おなじ針、おなじ編み方で糸だけをかえて楽しい編み地を目指しました。』
「トリッキー・ニッティング」(グラフィック社刊)掲載の “らせんスカート”
くるくるモヘアやスラブヤーンなどのいろんな糸を編みつなぎながら、らせん状に仕上げてあります。ビビットな配色がかわいい作品です。
『ひとつひとつに個性があるのでこんな風に作品にするとかわいくなりますし、糸がちょっと余ってしまった時も、ラッピング用にも使えるので捨てずに大事にとっています。』
「100gで編めるもの」(グラフィック社刊)掲載の “空気のようなロングカーディガン”
AVRIL25周年企画展、“糸でつながる”での展示では、実物の作品を見て「これ100gで編めるんですか!?」と言う驚きの声が多くありました。
『極細モヘアを1本で編んで、ジャスト100gでロングカーディガンを編んでみました。
シルクモヘアは毛足が長く、柔らかいので空気をまとったような軽い作品に仕上がりました。シルクのおかげで上品な光沢と滑らかさがプラスされ、肌触りも抜群に良いです。』
シルクを芯にキッドモヘアを起毛させた “シルクモヘア”、ソフトで光沢のある細い糸です。
‐AVRILを知ったきっかけは何ですか?‐
もう15年以上も前のことですが…AVRILのお店を偶然見つけました。そこでたくさんの個性的な糸に出会い、これを編んだらどうなるかなと想像が膨らみ、これまで見たことないニットができる気がしてとても興奮しました。学生だったので、ワゴンセールのときに大量に買って、思いつくままに編んでいました。
atricot 笹谷 史子
1981年京都生まれ。16歳頃から編み物をはじめ、2006年にニットブランド「atricot」をスタート。編み物講座の動画配信や雑誌掲載、糸メーカーへのデザイン提供など、精力的な活動を展開する。著書に「トリッキー・ニッティング」「100gで編めるもの」(いずれもグラフィック社刊)がある。
今回紹介した糸
シルクモヘア
10gあたり 約120m ¥450+税
モヘヤ60%・絹40%