【広島三原】観光入込客数という、大本営発表を信じるか。
こんにちは。
お盆の後、あちこち、ずっと出歩いています。
昨日は、広島三原でした。
夕食は、地元の実務メンバーと。窯出しのナポリピッツアがよかったです^^
三原は、最初、埋もれている地域資源でもある地元野菜の販売企画を中心としたマーケットが、いまひとつ盛り上がらないので、テコ入れすることを入り口に、民間サイドでのまち全体での取り組み見直しの端緒にしたい、とのお話で通い始めました。
その後、催し自体が、まちのファンを創り、新しいマーケットを生み出していく入り口にするためには、もう少し考えた方がいいですよ、というお話をさせてもらい、企画を一度、白紙にした上で組み立て直す、ということを行っています。
昨日は、事業企画のリアルなお客さん(ご存知の方はご存知の、シーダーと呼んでいる、まちの魅力を広めてくれる人たち)は、どこにいるの?ということを、地元メンバーにじっくり考えてもらっていました。
そんななか。
「隣の尾道には、年間650万人を超える観光客が来ている。三原での取り組みも隣のまちまで来ている観光客を取り込むことを考えるべきだ」と情報提供があった。
その、最初のお客の設定に、隣町へ来ているお客をよしとするかどうか、そのこと自体についての是非は、ともかくとして。
(いくら「しまなみ海道」や「レトロブーム」よろしく、近年の入客数が好調の尾道とはいえ、650万人は盛りすぎだろう)
と椅子から落ちそうになって仰け反っていると、私のその様子を察したのか、「三原も、350万人来てるという数字になっているよ(笑)」という(フォローの)合いの手を入れてくれる方があった。ますます、仰け反ってしまったわけですけど・・・
これが、年間350万人の方が訪れている、三原市のリアルなまちなか、です。
たまたま出た、この2つの数字。
仰け反ったわけは、たまたま、定点観測しているまちの、入り込み客数字と近似値だったから。
その場所とは・・・・
伊勢神宮内宮の推定年間参拝客=680万人 →門前町・おはらい町の変化
九州由布院温泉の年間観光客数=360万人 →由布院のまちづくりと変化
あ、ごめんなさい。最新の統計データをみたわけではありません。
(特に由布院は、自治体が合併してどんな積算根拠になっているかわからないので、最近見ていません)
アナリストや学者じゃないから、いろんな観光地の入客数を知っているのではありません。
どちらも、割と信用できる数字だな、と思っていて、神宮はメイン入り口一箇所がはっきりした神社であること。由布院は温泉地なので、宿泊者数や入湯者数(入湯税を払うので、リアルな数字が出る)をベースにしていること。どちらも推計でしょうけど、まぁまぁ、そんなもんかな、と。
それで、数字の把握が目的ではなく、どのくらいの人が来れば、自然なまちの変化って、こんな風に起こるんだな、というのを知っておくと、方向性を間違わずに済むので把握しているものなのです。そして、何年か一度、そのまちに行って見ているから、あぁそうね、って、リアルに感じ取れます。
ちなみに、観光入込客数というのは、国土交通省(観光庁)が出している指針に基づき調査・積算され、基礎自治体から報告があった数字を都道府県がとりまとめて発表されているものです。
https://www.mlit.go.jp/common/000995211.pdf (お好きな方はどうぞ)
でも、基本的に、自分をよく見せたい、との強い願望の入った「大本営発表」の数字であることは、知っておいた方がいいでしょう。その上で、私はいまのところですけど、「経年変化の傾向」を見るくらいには、参考にしています。
ま、でもその場で、ここまで言ってしまうと、身も蓋もありませんから、自分にかかわる話をその時はしました。
「私が関わっているまちで、関西の中では、わりと有名な温泉地である《城崎温泉》ってところがあってね。そこの観光客数って、どのくらいをベースにしているか、っていうと、年間90〜100万人くらいって感覚なのよ。宿泊者数が70万人、日帰り入湯者数が30万人。大多数が、JRの特急か高速道路をお使いになってわざわざ来るお客様です。まぁ、100って数字は、まぁ、こんなもんなんかなぁ、ってところ。そのまちで、《はてさて、これからどうしようかなぁ》ってことをやってるわけで・・・・」
さてさて、伝わったでしょうか。
伝わっていると、いいなぁと思います^^