「宇田川源流」【日本万歳!】 皇室を守るということ
「宇田川源流」【日本万歳!】 皇室を守るということ
毎週月曜日は「日本万歳!」をお届けしている。いつもの週は、これから一主観頑張る多くの人のために、「自分たち日本人はこんなに素晴らしいのだ」という自覚を持てるように、日本人の素晴らしいところを書いている。
「日本人とは何か?」
ある意味で、日本人のことを最も知らないのは日本人なのではないか。日本人は、「謙虚であること」また「出すぎないこと」を旨として生きている。そのことはいつしかそれが過ぎてしまい、反省ばかりをして前に進めない民族性になってしまっているのではないか。しかし、世界の国々を見ていれば、もちろんその国素晴らしいところはあるが、平均値として、また日本の式のあるこの環境の中に住む人間として、最も素晴らしい国民性を持ったのが日本人ではないかと考えているのである。
この連載は、そのような意味で、日本人のすばらしさや、日本人の何気ない習慣などに目を向け、その国民性から日本人がなぜ世界で称賛されているのかということを考えてきている。もちろん、日本人の素晴らしくない場所もたくさんある氏反省しなければならないこと、見直さなければならないことなど、たくさんあるのことは承知している。海外の国に劣っているところも存在する。その海外の国が、多くの人が嫌っているあの国に劣っているところも少なくないのである。しかし、少なくともこの連載においては、そのようなことを排除し、日本人の素晴らしいところだけに目を向けて、なおかつ、そのすばらしさが、我々日本人全てに共有しているものであるという認識を持つことを中心に感がてえ来ているのである。
しかし、今回はその「日本人とは何か?」の根源ともなる「皇室」ということについて、少し考えてみたいと思う。あまり私は皇室について意見を言わないようにしているのであるが、本日は、年末でもあり、ちょっと自分の枠を超えて話してみようと思っている。
皇位継承 有識者会議が最終報告書 皇族数確保に2つの案
安定的な皇位継承のあり方などを議論してきた政府の有識者会議は22日、最終的な報告書をまとめました。
皇位継承の議論は機が熟していないとしたうえで、皇族数を確保する方策として▽女性皇族が結婚後も皇室に残る案と▽旧皇族の男系男子を養子に迎える案の2つが盛り込まれました。
国会の要請を踏まえて、ことし3月から議論を続けてきた有識者会議は、22日報告書をまとめ、座長を務める清家篤・元慶應義塾塾長が岸田総理大臣に手渡しました。
報告書では皇位継承について「制度的な安定性が極めて重要で次世代の皇位継承者がいらっしゃる中での大きな仕組みの変更は十分慎重でなければならない。天皇陛下から、秋篠宮さま、悠仁さまという流れをゆるがせにしてはならない」としています。
そのうえで「悠仁さまの次代以降について具体的に議論するには機が熟しておらず、かえって皇位継承を不安定化させるとも考えられる。将来、悠仁さまのご年齢やご結婚などをめぐる状況を踏まえたうえで議論を深めていくべきだ」としています。
一方、悠仁さま以外の未婚の皇族が現在、全員女性であることを踏まえると、悠仁さまが皇位を継承されたときには、ほかに皇族がいなくなることが考えられるとして、まずは皇位継承の問題と切り離して皇族数の確保を図ることが喫緊の課題だと指摘しています。
また、▽天皇が病気や事故などの際、国事行為を皇族に委任する臨時代行や、▽天皇が重い病気で国事行為にあたることができない場合などに代役を務める「摂政」といった法制度上の役割や、▽国際親善や被災地へのお見舞いなどといった公的活動を考慮すれば、多様な世代が男女ともに悠仁さまを支えることが重要だとしています。
そのうえで、皇族数を確保する方策として、▽女性皇族が結婚後も皇室に残る案と、▽旧皇族の男系男子を養子に迎える案の2つを提示しています。
女性皇族が結婚後も皇室に残る案については「皇位継承資格を女系に拡大することにつながるのではないか」などの反対意見があることに触れたうえでその子どもは皇位継承資格を持たず、配偶者と子どもは皇族の身分を有しないことが考えられるとしています。
また、旧皇族の男系男子を養子に迎える案では、戦後昭和22年に皇籍を離脱した11の宮家の子孫が考えられるとしています。
そして「国民の理解と支持を得るのは難しい」という意見に対しては、養子となったあと、皇族の役割を果たすことで理解と共感が徐々に形成されていくことが期待され、養子として皇族になられた方は皇位継承資格は持たないとすることが考えられるとしています。
らに、旧皇族の男系男子を養子ではなく、法律によって直接皇族とする案も示したうえで、2つの案では十分な皇族数を確保できない場合に検討する事柄と考えるべきだとしています。
また、皇族の範囲の変更は行わず、皇族の身分を離れた元女性皇族にさまざまな活動を支援していただくことも考えられるが、臨時代行や摂政といった法制度上の役割は「元皇族」では果たせないと指摘しています。
そして報告書は「会議の議論の結果が国会をはじめ、各方面の検討に資するものとなることを期待する。皇室をめぐる課題が政争の対象になったり国論を二分したりするようなことはあってはならず、静ひつな環境の中で落ち着いた検討を行っていただきたい」と結んでいます。
岸田首相「大変バランスの取れた議論」
岸田総理大臣は、報告書を受け取ったあと「国家の基本に関する極めて重要かつ難しいことがらについて、大変バランスのとれた議論をしていただいたと考えている。政府としては、いただいた報告書を国会に報告するとともに、しっかりと今後の対応を行っていきたい」と述べました。
有識者会議 清家座長「慎重かつ真剣な議論を行ってきた」
政府の有識者会議の座長を務める清家篤・元慶應義塾塾長は岸田総理大臣に報告書を手渡す際「課題に真摯に向き合い、慎重かつ真剣な議論を行ってきた。わが国の未来に関わる大変重く、難しい問題だが、時機を失することなく考えていかなければならない事柄でもある。やっと肩の荷を降ろすことができ、ほっとしている。会議の議論の結果が、国会をはじめ、各方面の検討に資するものとなれば幸いだ」と述べました。
専門家「皇室制度検討する上でとても大事なところ」
皇室制度に詳しい京都産業大学の所功・名誉教授はNHKの取材に対し「国会の要請から4年がたち、これ以上先送りできないということで、政府が要請に応えたという点では結構なことだ。けっして十分とは言えないが、比較的現実的な取り組みをしようとしたのではないか」と述べました。
そのうえで、有識者会議が示した女性皇族が結婚後も皇室に残る案について「男子が極めて少ない現状では、近未来には皇室がさらにやせ細ることが懸念されてきたわけで、極めて必要であり重要だ。いちばんの対象者はやはり愛子さまだろう。外に出るのか残るのかは、人生の歩み方を変えてしまうことになるので、なるべく早く制度を手直しすべきだ」と指摘しました。
また旧皇族の男系男子を養子に迎える案については「皇室を離れて70年以上がたっている旧皇族が皇室に戻ることは現実的に難しいし、必ずしも適切ではないと考えていたが、皇室が続くためには、多少問題があっても備えておく意味で、具体的に検討していくことには意味がある」と述べました。
そして「今回の案が手がかりとなって、女性天皇、女系天皇の問題も議論せざるを得なくなると思うが、今回はやむをえない。愛子さまや悠仁さまのご結婚やその後のことがリアルに話題に上るような段階で、もう一度検討すればいい」と述べました。
最後に「戦後70年以上、ほとんど手をつけなかった皇室制度に、上皇さまの『生前退位』で風穴が開き、国民は初めて制度を直さなければいけないことに気付いた。国民の意識が変わった今、皇室制度を検討する上でとても大事なところに来ている」と述べました。
2021年12月22日 22時13分 NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211222/k10013399431000.html
戦時中は「国体」という言葉を付けられていたのが天皇である。そのために、日本人は「国体」を守るということが、天皇を守ることというように教えられてきた。しかし、実際のところ、当時の兵士が守っていたものは「日本」そのものであり、また、国家であった。いや、たぶん国家というような概念ではなく、もっと具体的に「ふるさと」「家族」というような身近にある「日本」ではなかったか。これを、戦後生き残った人々がミスリードし、ある意味で「逆差別」的にしてしまったのが、今の天皇像につながっているのではないか。
さて、天皇に関して言えば、「世界で唯一のEMPEROR」である。そのことは、海外に行って皇室や王室が集まった席に陪席させてもらう機会があったので、その内容をしっかりと見てみればよい。日本のマスコミは、なぜか日本はだめだというような呪縛に取りつかれていて、全く話にならない。しかし、昭和の時代にローマ法王ヨハネパウロ二世は、空港についた後真っ先に日本の皇居に向かい、そのまま跪いて当時の昭和天皇に祝福を受けているのである。
さて、その天皇の「皇位継承」が問題になっている。日本はギネスブックに掲載されているなどということを言っているが、そのようなことではなく、日本そのものに統一の同じ王朝で支配されているということは、日本国が今まで他の王朝に支配されたことがない(元寇などがあるので戦争をしたことがないとは言わないが)ということになる。それは、「大和朝廷が存在してから、日本の国民は、多少の例外はあるものの、文化や生活習慣を変えることなく、平和な毎日を送ることができた証」ということが言えるのである。
逆に言えば、今までこの連載で見てきた日本人としての国民性は、日本人固有ものものであり、もちろん他の国の文化などを自主的に取り入れているところはあるものの曽於文化や生活習慣を守っているのである。つまり、ここで紹介している日本人の「国民性」、毎回素晴らしいといっている日本人らしさというのは、まさに、このような状態で「日本人が固有に持ち、守られてきたもの」ということになるのである。
その皇室に関して、日本人は何とか守ろうとして知恵を尽くしている。本来は、日本人が日本人として存在吸ていることそのものの「鑑」として存在するものの「象徴」が皇室であることの気付くのではないだろうか。過去に何度か書いたと思うが、田舎を知らないとかいう稀都会育ちの人も、例えば宮崎駿監督の「となりのトトロ」の田舎の風景を見れば、「懐かしい」という感覚になる。まさに、その「懐かしい感覚」の元となるも根源は、何なのか。記憶にないモノを懐かしいと思うその感覚こそ、日本人にしかない「ファクターX」なのではないか。
その皇室を残すためのことが有識者によって検討されている。我々も「他人事」ではなく、物事を考えるべきではないのか。