写真でひとこと。 #3
最近、「忘れかけの限界」と自分で名付けた自分の記憶のあるゾーンについて考える。
その忘れかけの…ってのは、現在を水面だと例えるとそこからザブンと過去に潜って行くうちに、
現段階での記憶が曖昧になってきてる箇所のことを指すことにしているんだ。
(いやいや子供の頃の方が曖昧でしょ?とか思う人もいるかもだけど、今回の定義としては、
まずはもっとも身近な曖昧さから手をつけて行くことにしますよ)
その最初の「忘れかけの限界」ゾーンは、20代前半から後半にかけての幾年。
もうすでに何やってたかは覚えてない。
ただ、思い出す手段はある。
それが写真だし、ネガやポジフィルムだったりするわけよね。
モノがあるってのはすごく強い。
で、あの頃ってなにしてたんだっけ~?ってその時代のポジのスライドとか出してきて
光当てて見てるとこれがなかなか面白い。
昔を懐かしむ・・わけじゃないんですよ。
で、今回のこれ。なんの写真か?って言いますと。
今思うとまぁそんなもんだったっけ?と思うのですが、この頃って初日の宿とか決めずに海外行ってたんですよね。
ともかく航空券だけ買って、乗って、入国して、街に入ってからの宿探し。
宿無しの僕と友人たちはどうすっか~って感じになっておりましたわ。
あかん、こりゃ無理かぁ~~とか思ってた時に、なんか満室のはずの宿で働いてる風の紳士的な方が近づいてきて
「部屋があるから来なさい」と。 うわぁ!助かった。
これで宿に泊まって明日からまた活動 で き る・・・ってここはなに?
なっていったのでした。
そして2階にも上がることできた。そんでもってまた撮影。
このあとこの階下はベッドで溢れ、僕の近くのベッドではメッカの方を向いて礼拝する人達がいたり
ほとんど裸みたいな下着姿でフラフラ歩き回るヨーロッパから来た女子達を見てドキドキしたりして、
「世界ってやっぱり広いな。でも今世界とちょっと交わってるのかもな」
などと感じていた、あの頃の僕。
忘れかけの限界から、ポジスライドを使ってちょいと記憶をサルベージ、な話なのでした。