IT業界が注目する遺伝子検査市場
先日、遺伝子検査サービスを提供するジェネシスヘルスケアが楽天から14億円を調達したと発表されました。
そこで本日は遺伝子検査市場について調べてみようと思います。
<遺伝子検査とは>
染色体、DNA、タンパク質、代謝物の分析を行うことです。
このことによって、遺伝型、突然変異、表現型、核型を検知する事が可能になります。
少し難しいですが、ざっくりいうと遺伝性疾患のリスクを測定したり、親子関係を知ることができます。
<遺伝子検査市場について>
遺伝子検査は事業として大きく2つに分けられるかと思います。
①検査薬・培地
これらは感染症関連の肝炎、結核、STDなどの検査に使われます。
これまでの治療薬では効果が見られなかった患者に対しての検査需要が伸びたため、市場が拡大しました。
しかし現在はまだ100億円程度の市場となっております。
ちなみに検査薬・培地などは細菌検査によく使われています。
②POC検査
遺伝子検査市場と聞くとこちらをイメージするかと思います。
POC検査とは簡易検査薬、検査キットを指しています。
あらゆす疾病から遺伝性疾患リスクや生化学関連の検査が可能となっています。
市場としては1000億円程度で大きく成長してきています。
<遺伝子検査で有名2サービス>
DeNAのグループ会社であるDeNAライフサイエンスが提供するサービスです。
このサービスでは遺伝性疾患リスクのみならず、医師や管理栄養士監修の生活習慣に関するアドバイスが得られます。
(検査の流れ)
①検査キットの購入
↓
②会員登録、検査コード登録
↓
③唾液の採取、郵送
↓
④検査結果をWeb上で閲覧
たったこれだけで非常に簡単、価格は2万円程度となっております。
相場がわかりにくいですね。
売上等についてはわかりませんでしたが、2016年度は4億4700万円の最終赤字だったそうです。
いまはまだ投資期ということでしょう。
日本初の大規模遺伝子検査サービスです。
先日あのミドリムシのユーグレナの子会社となりました。
検査の流れについてはMYCODEとほとんど同じです。
売上高は年間5900万円です。
◯MYCODEとGene questの比較
検査項目はMYCODEが約280項でがんや体質などの遺伝的傾向がわかり、Gene questが約290項で健康リスクや体質、祖先解析を行うことが可能です。
価格はGene questの方が2万円ほど高くなります。
こちらは祖先解析の有無の差かと思います。
両者ともカウンセリングが受けられます。
Gene questは来院でのカウンセリング、MYCODEでは電話での相談が可能となります。
<遺伝子検査のこれから>
遺伝子検査についてIT企業がどんどん出資しています。
こちらはおそらくデータビジネスが大いに役立つからかと思います。
今後の医療費削減に向けて政府が動き出す中で、この領域は大きなビジネスチャンスがあるでしょう。