塩飴の食べ方(熱中症対策)
工事現場などで働く作業員への熱中症対策は、近年は非常に重要なものになりつつあります。
この酷暑の中、全国で建設関係、警備関係に従事されている皆様、本当にお疲れ様です。
当社ではこれまで、「熱中症予防」として塩分の摂取(塩飴の支給)、チタンカバーや涼感キャップの支給などの対策を行ってきました。こうした事が予防意識を高めることの一役になっているのか、当社ではこれまでに重大な熱中症にかかった隊員はおりません。
しかしそのように毎年無事に猛暑をクリアできているのも、各隊員の「自己管理」に頼っていたところが非常に大きいのも現状です。
毎日続く猛暑を隊員全員が乗り切れるよう、引き続きしっかりサポートしていきたいところです。
さてこの塩飴ですが、どのように食べればよいのか。
塩飴を食べる目的は、汗で体内から奪われた塩分を補うというもの。
実際は、現場隊員の水分補給は人それぞれです。
冷たい水だけの人、スポーツドリンクも持って行く人、冷たいお茶の人・・・
やっぱり、好みがありますからね。
その中で注意したいのが、水やお茶だけで水分補給をする人です。
汗をかくと、体内のナトリウムが汗と一緒に排出されます。
ナトリウムは体内のさまざまな器官の調節に欠かせない重要な成分ですが、
汗をかくと、その水分のうちおよそ0.3~0.9%程度のナトリウムが排出されると言われています。(運動強度や個人差により差があります)
水やお茶などナトリウムを含まない飲み物で水分を補給していると、次第に体内のナトリウム量が減少し、筋肉のけいれんや手足のつりが起こってしまいます。
また、ナトリウムが減少すると、次第に口からの水分が摂りにくくなってしまい、こちらも結果として脱水を起こしてしまう危険性があります。
そこで、塩飴(食塩相当量2.4g程度)1個を100mlの水とともに食べるようにすると、汗で失ったのと同程度の塩分を補うことができます。
こうしてみると、結構な頻度で塩飴を食べないといけませんね・・・
ところでこちらもよく飲むであろうスポーツドリンクですが、実は汗に含まれるナトリウム量(0.3%)よりも少ないそうです(0.1%程度)。
これは、実際の飲みやすさで考えたときに飲みやすい濃度にしているのだとか。
とすれば、塩飴1個を200mlの水で食べてもまあ大丈夫なのでしょうか。
あるいは、時々、塩飴2個食べる・・・
個人差もあると思いますので、増加の目安は各隊員にお任せしたいと思います。
ちなみに経口補水液と呼ばれるタイプだと、0.3%程度のようで、実際の汗のナトリウム濃度に等しいようです。
とにかくも、猛暑のアスファルトという厳しい環境で立ち続ける隊員の皆さん、この時だけは塩分の摂り過ぎは気にせず、しっかり塩飴を食べて頑張ってください。
どちらかというと、汗をかかずエアコンで涼しいオフィス環境にいる人間が、おやつ代わりに食べているほうが「塩分過多」の心配があるのでは・・・
ここも要注意ですね。