おふくわけの横顔 -おふくわけvol.4レポート番外編-
こんばんは!おふくわけです。
今回は7/29(土)に開催した、おふくわけ vol.4 「サイコーな教育ってなんだろう?」レポート番外編をお送りします。
vol.4レポート、ゲストの森一貴さん(ハルキャンパス代表)のインタビューや当日レポートもあわせてどうぞ!
おふくわけ恒例、参加者の皆さんからの質問にゲストが直接お答えする「おふくわけカード」。
今回は当日時間切れで読まれなかった質問を、後日森君よりお答えいただきました!想像以上にがっつりした回答でびっくりしました。ですが、これを読むと森君の考えていることがよく伝わります。ぜひご覧いただきたいです!
Q リーダーシップ教育とは?
A リーダーシップという言葉は非常に曖昧です。自分でやるべきと思ったことを自分で実行していける。これがリーダーシップなのか。あるいは、誰かを巻き込む力がリーダーシップなのか。あるいは、人に尊敬されて誰もが付いてくるような背中を見せられる人、これがリーダシップなのか、僕にはちょっと判断がつきかねます。
しかし、僕が考える自立・思考・実践する力がある人は、間違いなくリーダーになることもできるし、リーダーでなくとも、きちんと各々の役割を果たすことができる人であるだろうと思っています。
「リーダーシップ」を単純化して勘違いしてしまうと、不幸にも繋がりえます。例えば、リーダーシップ=自分の意見をきちんと言える、だけの人がたくさんいても、適切にフォロワーがいなければ、船頭多くして船山に登る、でしょう。あるいは、リーダーシップ=ただ実行力があるだけでは、その実行が本当に適切な行動なのか信頼できませんし、あるいは人々を説得することもできないでしょう。
ハルキャンパスの目指す自立・思考・実践できる人。これは、結果的に世に言われる「リーダーシップ」を身につけうるかもしれませんが、僕は「リーダーになることが大事だ、リーダーになるべきだ」とは言いたくないし、誰もがリーダーになるべきだ、とも思いません。リーダーだから必ず幸せになるわけでもないはずです。
少なくとも僕は、リーダーを目指せ!という論に対しては反対の立場をとりたいです。
Q 自身で考える「良い人」ってなんですか?
A (どんな文脈で僕が「良い人」という言葉を使ったのか、覚えていませんが…)
僕の最終目的は、人々が幸せに生きられる社会を作ること。そのために僕はハルキャンパスで「楽しい!を自分でつくる人を育てる」というコンセプトを掲げています。
これには大きく2つの意味があります。
1つはどんなことでも楽しむことができる態度や発想を持つこと。もう一つは、自分でつまらないなら自分で楽しい環境を創っていく力を持つこと。このどちらかさえあれば、どんな日常でも、私たちはどんな状態でも楽しく暮らしていけると僕は思っています。
そもそもの問題意識として、これからの世界は全くこれまでの世界とは変わったものになるはずです。AIの発達やIT の進化によって、これまであった仕事はどんどん無くなっていく。しかしこれは憂うべき事ではなく、車の生産が大きな機械に頼っているように、僕らの世界にある無駄な仕事、やりたくない仕事をAIが代わりにやってくれるということを意味している。本来嬉しい出来事なはずです。僕らはもっともっと、自分の楽しいことに集中できる世の中になっていくはずなんです。
しかし、今の僕たちは、何か楽しいことないかなとか、毎日仕事して帰るだけの日常を送っていたりとか、どうしても世界が何かを与えてくれるという状況に慣れすぎている。何もない状態で、自分で楽しめる、自分で楽しみを作る、ということができない状態に「させられてしまっている」と僕は感じています。
この状態でAI が僕たちの仕事を奪い、そして僕たちがベーシックインカムで生きられるようになると、どうなってしまうか?
答えは明白です。僕たちは何もやることができない。何も面白いと感じない。そして自殺者がたくさん増えるでしょう。
この傾向は、すでに今の日本で顕著に表れている。若年層の自殺は、豊かな社会になったからこそ、生きる意味に悩み、生きる意味を見いだせずにいることの証左です。自分で楽しいこと、自分で面白い社会、面白い人生を創り出すことができない。そんな現状は既に始まっています。
こうした移りゆく世界の中で、自分の力で楽しんで幸せに充実して生きていく力を身につけてほしい。これがハルキャンパスの思い、そして僕が育てたいと思ってる人の理想像です。
この理想像はちょっと漠然としたものに感じられるかもしれません。そこで僕は「自立・思考・実践」の3つの力を身に着けてほしいと思っています。
一つ目は「自立する力」。自立というのは自分の意見を持ち、他者の意見を理解し、受け入れることができる力のこと。自分の意見を持っていない人、あるいは他人の意見を受け入れられない人というのは、どうしても社会の多様な意見にどんどんとらわれ、自分を見失ってしまったり、行くべき方向を見定めることができなくなってしまいます。先ほども述べたとおり、これからの社会は自分で楽しいを作っていく社会。こうした社会の中では「正解」はありません。なにかをするにしても教科書や正解があるわけではなく、自分でこれが正解だと信じる勇気が必要です。これが僕にとっての「自立する」ということです。
二つ目は「思考する力」です。思考する力とは、違和感や興味、好奇心を抱き、そしてそれを自分で突き詰めることができること。ハルキャンパスではここに、ロジカルシンキングの考え方も含めて思考する力を伝えています。思考する力がある人は、自分自身で課題を定義し、その解決力を見つけることができる。課題に気づき、強い芯のある行動を起こし、変革を導くための基盤が思考する力です。
最後は「実践する力」。いま、特に日本は、自分で実践することが非常に難しい環境にあると思っています。どうしても協調性が大事にされる文化。みんなが学校にから当たり前のように学校に行く、皆が上の大学を目指すからしょうがなく当たり前のように上の大学を目指く、そして給料が高く、親に喜ばれる会社に入ることが当たり前だからそうする…。その中に自分の意思はありません。こうした文化のなかでは、自分の思いを持って実行する力を身につけることは難しい。しかし、自分の意見を持ち、自分の頭で考えた自分のワクワクを実行する。それこそがこれからの「楽しさ」であり、行動する勇気を持つことがとても大事だと僕は考えています。誰もがこのように自分の頭で考え、自分の意見を持ち、自分で実行できる。これが当たり前の社会になれば、誰もが自分で人生を主体的に選択し、充実させることができる。僕が夢見ているのは、そんな社会です。
Q ハルキャンパスがもっと受け入れられるようにしていることは?
A 受け入れられるとは、きちんと儲けて拡大できるということだと定義してお答えします。ハルキャンパスは一般の学習塾とは違い、あえて、受験指導はしないと掲げています。だから、確かに一般的に(とりわけ閉鎖的な社会で)受け入れられにくいというのは明白な事実であると思います。
しかし、僕が取り組むのは、ただハルキャンパスの事業に本気で取り組み、よりよい学びを作ること、それだけでよいと思っています。ハルキャンパスは「教室を社会に開く」ことを掲げています。僕は「学びはこどものためだけのものではない」と思っていて。ハルキャンパスでは、まちの人にインタビューして地図をつくったり、まちのレストランに点字のメニューをつくって置かせてもらうプロジェクトをはじめていたりと、既にまちに開かれた教育をスタートさせています。これが最終的には、子供たちの手によってまちにイベントが生まれる、部活が生まれる、こうした形でまちに影響を及ぼしていきたいと考えているんです。
ハルキャンパスの生徒たちが、自分たちでイベントを立ち上げ開催する。これによって、生徒自身がたくさんの気づきや学びを得る。まちはイベントが生まれて、人が集まり活気づく。するとハルキャンパスの名前が売れる。するとハルキャンパスに新たな生徒がやってきて、もっともっと面白いことができる…。僕が目指しているのは、そんな美しい循環。それが今、僕が考えているハルキャンパスの未来です。その意味で、ハルキャンパスが受け入れられるために僕たちがすべきことは、ハルキャパスの事業に本気で取り組み、よりよい学びをつくる。ただこれだけなのです。
はい!vol.4レポート以上になります!いやー、これ当日話して欲しかったですね。
まだまだ森君とは教育について色々と話せそうですね!むしろちょっと話し足りなかったのではないでしょうか?(笑)
ゲストの森君、ご来店いただいた方々、本当にありがとうございました!
さて、次回vol.5もいよいよ今週に迫っております!何度も告知してすみません!
今回は泡盛と怪談と肝試し!皆様のご来店おまちしております!
「おふくわけ VOL.5」
テーマ:アワ・アワ・モリ・モリ!(怪談&肝試しツアー付き)
ゲスト:安田昌平さん(会社員)
藤川明宏さん(朝日観音 福通寺 住職、福井市教育委員会 文化財保護課)
日時:2017年8月26日(土)20:00(19:30開場)〜22:00
(怪談&肝試しは22:30頃からスタート)
※通常より1時間遅いスタートとなりますのでご注意ください。
場所:福井県福井市中央1丁目22-7 ニシワキビル(通称スナックランド)2F
料金:3,000円(飲み物+おつまみ付き)
※肝試しを参加されない方は2,000円
定員:10名(要予約)
お申し込みはコチラから:https://docs.google.com/forms/d/1T6QQbgdMWd3ZwAD-77mwnbK2KJ9PWpiVVsIl4ficMEM/edit
お問い合せ先:ofukuwake.fukui@gmail.com