「CASH」が再開、少しずつ見えてきた全貌
本日CASHが再開しましたが、2時間ちょっとで上限額1000万円に達したとした話題を呼んでいます。
そこで本日はCASHというサービスと、休止期間の成長について見ていきます。
CASHとは
2017年2月20日に設立された株式会社バンクによるサービスです。
モノを現金に変換できるとして話題になりました。
次に仕組みを説明します。
①モノの情報を入力、写真を撮影/送信
↓
②査定され、現金が振り込まれる
↓
③2ヶ月以内にモノを送付 or 現金+15%の返金
たった3ステップで現金化が可能となっています。
振込またはコンビニですぐに現金を受け取れるというスピード感が話題の理由です。
驚きのノールック融資
実はこのCASHですが、商品の写真を査定していないので不正も可能です。
このモデルを実現させた要因はなにか?見ていきたいと思います。
①2万円上限
CASHの現金化は最大2万円に設定しています。
1つの不正による損失は2万円なのでそれほど大きくありません。
②電話番号認証とブラックリスト
不正行為をはたらいた物はブラックリスト入りします。
基本的に個人で電話番号は1つなので不正を繰り返すことは難しくなっています。
CASHでの不正のために複数電話番号を持つことはコスパが悪いので、電話番号認証が不正を防ぐ一因となっています。
③潤沢な資金
このサービスは手元に商品や返金が来る前に現金を渡さなければならないため初期費用が必要です。
実はこの株式会社バンクの創設者光本さんはSTORES.jpを立ち上げ、6億円でスタートトゥデイに売却しています。
ここで得た資金がCASHの運用資金に回っていると考えられます。
CASHのマネタイズモデル
CASHは質屋をオンライン化したものといえます。
(ちなみにCASHは貸金業をとっていません)
マネタイズモデルは以下の2つが考えられます。
①古物流通
これは送付されたものを商品として販売するというものです。
②15%手数料
商品を送付しないことを選択したヒトは返金しなければならず、手数料が15%かかります。
この手数料も1つのマネタイズモデルとなります。
CASHのこれから
今回のサービス再開に際して、以下のような機能変更がありました。
①ブランド品に特化
→商品の質をあげるため
②1日にキャッシュできる金額の限度設定
→会社の資金を確保するため
③取引期間が2ヶ月から2週間に
→資産を早く回収するため
このCASH、前回のリリース時には16時間弱で3億円以上のアイテムが現金化されました。
この流通量は半端ではない可能性に満ちています。
CASHはメルカリ転売などと同様に現金をすぐ手に入れる目的で使うユーザーも多いかと思います。
しかし光本氏が言う「メルカリ疲れ」というようにCASHの圧倒的な手軽さはこのブームを支えているのかもしれません。
ちなみにメルカリもブランド品に特化したメルカリメゾンズを先日リリースしました。
CASHは今回のリニューアルが大きな布石となり、とんでもないサービスになっていく予感がします。
価値に値段をつける時代
CASHと同様にVALUやタイムバンクがいま話題となっています。
ヒトやその時間が値段に換算されるものです。
そして今回のCASHもモノに値段をつけるという仕組みです。
Airbnbもある種スペースに値段をつけているものです。
そう考えるとVALU、タイムバンク、CASHはシェアリングエコノミーの哲学に通じています。
所有しているものに価値を感じる誰かにシェアするというビジネスはこれからもどんどん普及していくことでしょう。