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ZIPANG TOKIO 2020「時を超えて今なお800年昔の姿のままに伝えられている国重要無形民俗文化財『延年の舞』そして、謎に満ちた神仏『刀八毘沙門天』毛越寺にて公開(その弐)」

2017.08.27 14:20

四面十二臂で獅子に乗り、八振りもの刀を持った特異な尊客。刀八毘沙門天はなぞに満ちた神仏。上杉謙信公は、刀八毘沙門天の旗を掲げていた。

法会のあとに催される歌舞を総称「延年」といいます.。延年の舞。

早朝の坐禅、ご希望者はどなたでも参加できる。

ご本尊「薬師如来」像の前での早朝坐禅会は(要予約 毛越寺 0191-46-2331)9月10日まで

往時を偲ばせる五衣唐衣裳(十二単)

雅なゆったりとした時が流れていく、「曲水の宴」

常行堂の前に御鎮座まします石仏のお姿に癒される

毛越寺常行堂

毛越寺開山堂

毛越寺本堂

「特別史跡」・「特別名勝」と、その文化価値を国から二重に指定されている毛越寺。

境内全体。毛越寺では多くの方に拝観が出来るようバリアフリーに取り組んでいる。

史跡名勝天然記念物「毛越寺庭園」


毛越寺の由来 ~白鹿伝説~

寺伝によると嘉祥3年(850)慈覚大師が東北巡遊のおり、 この地にさしかかると、一面霧に覆われ、一歩も前に進めなくなりました。 ふと足元を見ると、地面に点々と白鹿の毛が落ちておりました。 大師は不思議に思いその毛をたどると、前方に白鹿がうずくまっておりました。 大師が近づくと、白鹿は姿をかき消し、やがてどこからともなく、 一人の白髪の老人が現われ、この地に堂宇を建立して霊場にせよと告げました。 大師は、この老人こそ薬師如来の化身と感じ、一宇の堂を建立し、嘉祥寺と号しました。 これが毛越寺の起こりとされます。

それでは、昨日に続き、天台宗別格本山 毛越寺(その弐)では、まず毛越寺の一年間に行われる「祭り・行事」についてご紹介いたします。

まず最初に、国の重要無形民俗文化財に指定されている「延年の舞」からご紹介いたしましょう。

延年の舞

法会のあとに催される歌舞を総称して「延年」といいます。毛越寺には「田楽踊」「路舞(ろまい)」「祝詞(のっと)」「老女」「若女禰宜」「花折」「勅使舞」など10数番が伝承されています。また幕末まで「延年の能」も多数残されていましたが廃仏毀釈等で廃れ、近年そのうちの「留鳥」(とどめどり)が復興されています。延年の舞は、開山以来連綿と行われてきた常行三昧供の修法とあわせて国の重要無形民俗文化財に指定されています。


重要無形民俗文化財延年の舞

毛越寺に伝承される延年の舞は、開山以来連綿と行われてきた常行三昧供の修法とあわせて国の重要無形民俗文化財に指定されています。  雪の常行堂で正月二十日に行われる摩多羅神(またらじん)の祭礼を地元では俗に「二十日夜祭(はつかやさい)」と呼んでいます。  明治15年ごろから、この二十日夜祭に合わせて厄払いの行事である蘇民祭が行われるようになりました。しかし、見物客が多数押しかけ、境内が荒らされるため、蘇民祭は昭和30年ごろまでに中止となり、代わって献膳行事が行われるようになりました。  厄年の老若男女が、夜、平泉駅前に集合、たいまつの明かりを先頭に常行堂まで行進、仏前に大根や白菜などの野菜をささげ、無病息災・家内安全を祈願します。  常行堂内では、古伝の常行三眛供の修法のあと、法楽に延年の舞が奉納されます。「延年」とは「遐齢(かれい)延年」すなわち長寿を表します。遊宴歌舞は延年長寿につながるというところから、諸大寺の法会のあとに催される歌舞を総称して「延年」と言ったのです。  仏を称え寺を讃め千秋万歳を寿くのですが、曲趣は様々で、風流に仕組まれたものは漢土の故事などの問答方式に舞楽風の舞がついたものや田楽躍(おどり)など、当時の流行の諸芸を尽くして祝ったもののようです。  現在、毛越寺には創建された当初の寺堂は一宇もなく、常行堂も享保17年(1732)に再建されたものです。仏像、仏具、書籍などの宝物も後世のもので、創建当時のものはほとんど残っていないのが実情です。にもかかわらず、形の無い延年の舞は、時を超えて今なお800年昔の姿のままに伝えられているのです。

毛越寺二十日夜祭(期間/1月20日)
正月14日から20日まで新春の祈祷である常行堂の摩多羅神(またらじん)祭が執り行われます。特に結願の20日は二十日夜祭と称され、献膳式に引き続き古伝の常行三昧供の修法が行われます。さらに厄年の老若男女がたいまつの明かりを先頭に常行堂まで練り歩き、宝前に大根や白菜などの供物をささげて、無病息災、家内安全を祈願する献膳上り行列が行われます。最後に堂内では法楽として延年の舞が夜半まで奉納されます。


延年の舞

毛越寺の「延年の舞」は次のような順で進行されます。田楽踊の始まる前に「呼立(よびたて)」があり、二人の僧が田楽衆に囲まれ、向い合いに腰を下げ、足声(そくせい)という秘事を行います。  「田楽躍」は、太鼓三人、編木(ささら)三人、瑟丁(しってい)伝でん(機織りに似た音を出す)一人、銅撥子(とうはっし・二個一対で指にはさんで打ち鳴らす)一人、笛二人の都合十人で構成されます。麻布の水干に裁着(たっつけ)、脚半(きゃはん)姿で、太鼓と編木方はクルミの樹皮に網代(あしろ)に編んだ笠をかぶります。笠の頂きには太鼓方は桜の造花を挿し、編木方は白玉椿の造花を飾ります。この花は笠花と呼ばれます。瑟丁伝と銅撥子の童師は日月模様の烏帽子をかぶり、周囲に四垂(しで)を垂れます。舞いは粧(けはい)、散(ちらし)、行道、立法(たちのり)、大水車、中八返、小水車、鳥ばみの8曲が伝えられています。陣形を変えて舞うもので、約40分要します。  次の「路舞(ろまい)」は唐拍子(からびょうし)ともいわれ、古風な節まわしで上の句を一人が舞い、下の句を他が舞います。慈覚大師入唐の折に清涼山麓に二人の童子が現れて舞い、また大師が当山を草創された時に再び、忽然と童子が現れて舞った故事を伝えたものです。


「祝詞(のっと)」は台詞(せりふ)を口中で、つぶやくように唱えるので、側からはほとんど聞きとれません。  古来常行堂別当の大乗院が勤め、摩多羅神の御本地と御利益を唱え、御願円満、息災延命を祈ります。  「老女」は、神前に蹲(うずくま)って白髪をくしけずる真似など、奇異な所作をします。「若女(じゃくじょ)」は、昔、鎌倉より神子(みこ)がこの地に下って舞ったことから、坂東舞ともいわれます。若女は金の風折に似た古実舞独特の烏帽子に水干の姿で、振る鈴の音にも趣があります。後から、禰(ねぎ)が一人からみます。


「児舞(ちごまい)」は立合(たちあい)ともいい、桜の枝を肩にして向かい合うごく緩やかな舞楽風の舞で、春の息吹を感じさせます。花折と王母(おぼ)ケ昔の二曲が伝えられており、一曲ずつ干支隔年に舞うことになっています。花折では、当山四方の山河を愛で、千秋万歳の長保楽を取り入れて舞います。王母ケ昔では、シテが「吾は是れ天台山の傍に年来住める仙人にて候」と名乗り、桃花のいわれを語り、先年の春を寿ぎ、地謡に合わせて舞います。  「勅使舞(ちょくしまい)」は京殿有吉(きょうどのありよし)舞ともいい、一種の典雅な狂言です。シテは立纓(りゅうえい)の冠に狩衣姿の勅使京殿左少弁富任(とみとう)、ワキは両手にバチを持つ狂言の有吉。越天楽(こんてんらく)を奏し、互いに物語をし、相舞いに舞います。

このように、延年の舞の基調には、問答の答弁と、乱舞があると言えるでしょう。答弁と言っても即興性があり、乱舞も何か物語性を持った舞で、そのさわりを一差し舞うといった趣きがあります。  このほかに、毛越寺には延年の能と言うべきものが数十番あったと言われますが、近年に残ったのは「留鳥(とどめどり)」「卒都婆(そとば)小町」「女郎花(おみなえし)」「姥捨山(うばすてやま)」の四番で、これを年二番づつ交互に演じました。  四番の謡は完全に残っていますが、舞は明治維新後途絶え、現在「留鳥」だけは復興されています。


祭り・行事

主な行事

元朝詣り(期間/1月1日)

元朝詣り(期間/1月1日)
除夜の鐘と同時に初詣のため近郷近在はもちろん東北・関東からの参拝者でにぎわいます。大晦日12月31日と元日1月1日は終日拝観無料となります。※1月2日からは通常拝観となります。 ●浄土庭園ライトアップ 大晦日12月31日夕方から1月1日の朝方にかけて、毛越寺浄土庭園をライトアップいたします。冬の毛越寺をお楽しみください。 ●除夜元朝法要 12月31日23時30分から本堂にて行います。 ●除夜の鐘 撞き手を募集します。先着108名様。ご希望の方は12月31日23時40分までに鐘楼前に集合して下さい。順に整理券をお渡しします。 ●新春祈祷 1日午前8時から受付致します。ご希望の方は事務所へお越し下さい。

毛越寺二十日夜祭(期間/1月20日)

毛越寺二十日夜祭(期間/1月20日)
正月14日から20日まで新春の祈祷である常行堂の摩多羅神(またらじん)祭が執り行われます。特に結願の20日は二十日夜祭と称され、献膳式に引き続き古伝の常行三昧供の修法が行われます。さらに厄年の老若男女がたいまつの明かりを先頭に常行堂まで練り歩き、宝前に大根や白菜などの供物をささげて、無病息災、家内安全を祈願する献膳上り行列が行われます。最後に堂内では法楽として延年の舞が夜半まで奉納されます。

春の藤原まつり(期間/5月1〜5日)


春の藤原まつり(期間/5月1〜5日)
5月1日から5日まで開催され、奥州藤原氏の栄華をしのびさまざまな行事が行われます。なかでも中心となるのは、3日に行われる「源義経公東下り行列」です。義経が兄頼朝から逃れてやっとの思いで平泉にたどり着いた時、藤原秀衡は温かく迎え入れ、民衆もまた歓喜して迎えたという情景を再現しています。期間中毛越寺では藤原氏、源義経主従の供養法要や延年の舞(国指定重要無形民俗文化財)が行われます。

曲水の宴(期間/5月第4日曜日)


曲水の宴(期間/5月第4日曜日)
庭園の遣水(やりみず)に盃を浮かべ、流れに合わせて和歌を詠む、平安時代の優雅な歌遊びです。参宴の歌人のうち男性は衣冠(いかん)、狩衣(かりぎぬ)、女性は袿(うちぎ)、十二単等という装束をまとい、水辺に座ります。開宴の言葉、歌題披露に続いて、催馬楽(さいばら)に合わせて若女(じゃくじょ)の舞が奉納されます。やがて盃を乗せた羽觴(うしょう)が遣水に流されると、歌人たちが歌題にしたがって和歌を詠み短冊にしたためて、流れてくる盃を傾けます。結びに講師(こうじ)が歌をよみあげ、終宴となります。


毛越寺あやめまつり(期間/6月20日〜7月10日)

毛越寺あやめまつり(期間/6月20日〜7月10日)
大泉が池周辺の約30アールの花菖蒲園に、300種、3万株の花菖蒲が咲き誇ります。揚羽(あげは)や初鏡(はつかがみ)などが大輪を咲かせ、紫、白、黄色と色鮮やかに咲き誇り、緑濃い浄土庭園との絶妙のコントラストがさらに彩りを添えます。この花菖蒲園は1953(昭和28)年に平泉町民の発案で現開山堂前に植えたのが始まりで、翌年に明治神宮から100種100株を譲り受け、その後種類を増やして今日に至っています。まつり期間中は、延年の舞、写生大会などが行われます。


法灯会(期間/8月16日)

法灯会(期間/8月16日)
毛越寺では、8月16日に送り盆の行事として「法灯会」を行っております。 浄土庭園・大泉ヶ池おおいずみがいけに灯籠を浮かべます。灯籠にはみなさまの願いや供養の気持ちが書かれており、法灯の明かりに包まれた中、みなさまのお気持ちが届きますよう、法要を執り行われております。


萩まつり(期間/9月15〜30日)

萩まつり(期間/9月15〜30日)
毛越寺庭園では秋を代表するハギの花が見ごろとなる9月中旬から下旬にかけて、萩まつりを開催します。境内に植えられているミヤギノハギとシロバナハギ、ヤマハギの3種類計500株が、赤紫色などの花が枝いっぱいに咲き誇り、境内に彩りを添えます。まつり開催期間中は、邦楽の演奏会や国重要無形民俗文化財の「延年の舞」公演、文化講演会など、休日を中心に多彩なイベントが行われます。


本堂内特別拝観(期間/10月1〜31日 拝観時間/午前10時から午後3時まで)

本堂内特別拝観(期間/10月1〜31日 拝観時間/午前10時から午後3時まで)
毎年10月は毛越寺本堂内特別拝観を行っております。普段は入ることのできない本堂内をご覧いただき、御本尊薬師如来のお近くでご参拝ください。僧侶が毛越寺の歴史や見所をご説明いたします。 ※期間中、行事・諸事情により本堂特別拝観が実施できない日・時間帯がございます。


秋の藤原まつり(期間/11月1〜3日)

秋の藤原まつり(期間/11月1〜3日)
期間中は、国重要無形民俗文化財である延年の舞が美しい紅葉の下に繰りひろげられます。 また、藤原四代公報恩法要や鹿踊りや神楽などの郷土芸能も披露されます。


毎月の法要

薬師会(毎月8日11時)

本尊薬師如来の縁日法要。毛越寺本尊薬師如来の功徳を記す薬師経を一山僧侶がお唱えします。本堂内も拝観できます。 本堂内拝観時間/10:00〜15:00 ※葬儀・結婚式等、行事が入った場合は本堂内拝観ができない場合がございますので、ご了承くださいませ。


常行堂会(毎月20日11時)

常行堂本尊、宝冠阿弥陀如来の縁日法要。阿弥陀経が読誦されます。 法要の間、常行堂内外陣にてご参列いただけます。


その他の行事

体験する

坐禅

坐禅はこころを落ち着かせ集中力を高める事が出来ます。日頃の慌ただしい生活からちょっと離れて毛越寺で坐禅を組んでみませんか?

期間通年 時間60分 人数1〜200名 料金学生(高校生以下)1名 200円 大人 1〜5名:お一人様 1000円    6〜9名:1団体 5000円    10名以上:お一人様 500円 申込み 毛越寺事務局 TEL:0191-46-2331 ※坐禅体験は、お申し込みが必要です。 ※法要や行事で、お受けできない日があります。 ※必ずお問い合わせください。

写経

写経とは経典を書き写すことで仏の功徳が得られるという修行の一種で、古くから多くの人々に親しまれてきました。毛越寺では般若心経の写経が行われています。心をこめて写経し、自分の迷いや汚れを拭い落とし清浄な心を養いましょう。

期間通年 時間90分 人数1〜50名 料金 1名 1000円 申込み 毛越寺事務局 TEL:0191-46-2331 ※写経体験は、お申し込みが必要です。 ※法要や行事で、お受けできない日があります。 ※必ずお問い合わせください。

法話

毛越寺本堂にて、法話いたします。学生の教育旅行や、企業様の研修の一環としてもご利用いただいております。毛越寺の歴史や仏教についてのお話を聞いてみませんか。20分から1時間程度の法話です。一度お電話にてお問い合わせください。

期間通年 時間応談 人数 10〜200名 料金 志納金 申込み 毛越寺事務局 TEL:0191-46-2331 ※法話体験は、お申し込みが必要です。 ※法要や行事で、お受けできない日があります。 ※必ずお問い合わせください。


祈願する

ご祈祷

身体健康・交通安全・厄除・家内安全・商売繁盛などのご祈祷を行っております。 七五三・初参り・安産祈願・厄年厄払いなどご希望に合わせて 本尊薬師如来のご宝前でご祈祷を致します。 薬師如来は特に身体健康にご利益のある仏様です。

結婚式

近年、歴史ある寺で結婚式をあげるカップルが増えております。 毛越寺では、本尊薬師如来のご宝前で結婚式を挙げる「仏前結婚式」を行っています。 入堂、三三九度、念珠授与など、平安様式の本堂で厳かな結婚式を挙げてみませんか? 名称として名高い浄土庭園での前撮り写真も人気です。


山門札所

山門を入ってすぐのお札所です。御朱印をご希望の方は、拝観の始めにここで御朱印帳をお預けください。境内を一周しても帰りに寄れる場所にあります。(左奥は本堂)

「毛越寺 御朱印」

オリジナル「毛越寺御朱印帳」


 「刀八毘沙門天」修復記念特別公開のご案内

刀八毘沙門天(とうはちびしゃもんてん)は刀を八振り持つという、 大変めずらしいお姿をした、毘沙門様です。 毛越寺に伝わる画像は室町時代の作とされ、 作例の中でも比較的古いものと言われています。 画像は痛みが激しく、長らく展示等しておりませんでしたが、 この度、本格的な解体修理が成り、 「あやめ」と「萩」二つの花を愛でる時期に合わせまして、 特別公開いたします。

この機会に是非訪ねられては如何ですか!

【開催期間】2017年9月15日(金)〜10月2日(月)(萩まつり開催時期)
【時 間】8:30〜17:00
【場 所】毛越寺宝物館(毛越寺境内)
【観覧料】毛越寺拝観料にてご覧いただけます。


毛越寺交通アクセス



鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使



協力(順不同・敬称略)

毛越寺 〒029-4102 岩手県西磐井郡平泉町平泉字大沢58 TEL:0191-46-2331

文化庁 〒100-8959 東京都千代田区霞が関3丁目2番2号 電話番号(代表)03(5253)4111