呼吸の続き
内呼吸の話しをしました。
内呼吸は、各組織まで酸素を届けるのが仕事です。
もしこれができていないと壊死を起こしたりします。
外呼吸はできていても各組織まで届ける内呼吸が不十分だと末端に不具合が起こってしまう訳ですね。
細胞の隅々まで血液を流すためには血管内を流れる血液だけではありません。
網細血管から漏れ出た血液成分の一部が組織に到達しなければなりません。
一般的にいう循環といっているのは血管内を流れる血流より組織まで到達するための仕組みのことを言うのではないかと思います。
鍼灸で問題になるのは、間違いなくこの部分でしょう。
例えば糖尿病で末端に循環不良を起こせば必ずと言って良い程、外呼吸の仕組みが崩れます。
呼吸量や換気量を調べるだけではわからない微妙な異常があらわれます。
つまり外呼吸に必要な呼吸筋が緊張したりしてくる訳です。
しかも部分的にです。
糖尿病では両足のしびれが両側性に出たりします。
これは末端の血流が弱いということから起こっているものと考えられますが、実際には必ず右か左かの差があります。
両足が痺れていても右が若干強いとか弱いとか必ずあるのです。
それに伴い外呼吸である呼吸筋の作用も弱る訳です。
左足に異常があれば左の呼吸筋に少し大きな範囲で異常がでて右はかなり小さい範囲ででたりします。
普通に考えれば当然だろうとは思いますが・・・。
きっとそれを専門家に言えば完全否定されるでしょうね。(^^;
せっかく基礎医学があるのにそれを無視するのはどうかと思いますね。
これが全体的な考えで身体を観察した見方です。
でも普通は数値にあらわれてからしか問題にはしませんよね。
糖尿病になってもあまり呼吸の事は言われないと思います。
呼吸の入り口は鼻か口です。
このあたりの粘膜にも問題がでてきたりします。
歯周病と糖尿病は関係あるよく言われますが、歯や歯周組織だけでなく呼吸も大きく関係します。
つまり末端の循環が落ちるということは鼻口や肺等にも同時になんらかの機能障害が起こるということを意味しています。
私が鼻や口の周囲の治療を良くするのはそのためでもあります。
身体は常に連動しているということを忘れると折角の医学の知識が無駄になってしまいますからね。
知識は使うためにあるのです。
わけて考える教育に慣れてしまうとそれぞれがつながっているということに気づきにくくなります。
だから簡単に専門外なので紹介状書きます。
なんてことになってしまう。
確かにそれぞれに専門性の高い考え方や治療法はあるとは思いますが、もっと全体的なことを考えないと実際には良くならないと思いますね。