方法論
方法論を突き詰めていくと方法論につぶれます。
世の中には様々な方法が存在します。
素晴らしい方法も沢山あります。
しかし、その方法が適応かどうかはどのようにして決められるのか?
方法論だけで治療をしていると、必ずその疑問に常にぶち当たります。
一つの方法でうまくいかなければ次の方法、また次の方法ってやっているうちに時間がどんどん過ぎていきます。
一つの方法が10分で行えるとしても、合わなければ次の10分、また合わなければ次の10分。
という形でどんどん時間が過ぎていきます。
投薬なら時間はもっともっとかかりますよね。
何週間単位でかかります。
最初から最適なものをみつける努力をすれば最短の時間ですみます。
それを決める方法は、直感でしかわかりません。
そういう場面がよくある訳です。
あちらが立てばこちらが立たず。
なんてことがよくあります。
こういう場合、いくら議論しても前にすすまない。
身体に聞いてみるしかないのです。
どの薬を飲むのか飲まないのか?
パーセンテージだけ示して、患者に決めさせるのは酷な話しです。
そこを決めてあげるのが医師の仕事だと思うのですが・・・。
ところがパターンが決まっていて最初はこの薬、それで駄目なら次。
という形をとるのが普通です。
なぜそうするかは、そのようにするように指示されたガイドラインがあるからでしょうね。
それにそうように治療するのがチーム医療だからでしょう。
チーム医療の良い面と悪い面がでているところでしょう。
奇抜なことをしてはいけない訳です。
ガイドラインはいわば神の書です。
それには逆らえませんからね。
標準治療というのはそういうことです。
そして色んな方法を提示されます。
何パーセントの確立でこうこうこういう方法は効果があります。
でも他の方法ならパーセンテージは落ちるけど、こういう負担の少ない方法もあります。
ある意味ロシアンルーレットみたいな選択を患者にさせるのです。
その人の身体を診てこうこうこういう体質だから、その体質の場合にはこの薬は適応しにくいなととかを直感で決めることってそんなに駄目なんでしょうか?
科学的根拠はないかもしれません。
失敗するかもしれません。
でも、専門外の患者に決めさせるのはどうなんでしょうか?
って考えたらもっともっとやることがあるんじゃないかと思います。
そこで迷わないようにガイドラインがある。
標準治療で良くなる人は全然問題ありません。
問題はそれでは良くならない。
またはそれでは副作用が強くて悪くなっていく人に対する処置の話しです。
今の医学は確かに方法論は充実してます。
でもそれを選択するというもっとも重要な作業はやはり経験のある医師でないとと思います。
一番重要なところを患者任せにするってどういうことなん?
ってやっぱり思いますよね。
パターンが決まっていればそのとおりにしていれば楽ですからね。