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札幌の一級ピアノ調律事務所ebony and ivory

ペダルの雑音

2021.12.28 14:46

雑音、共鳴、、ピアノの演奏の邪魔をしてしまう事があります。

良い意味での雑味、共鳴もあるでしょうが、今回のケースは明らかに演奏の邪魔となる雑音でした。

アップライトピアノの右ペダル(ダンパーペダル)を踏むと、『ミシミシ、ギギギ、ガッガッ』数種類の異音が含まれていました。

アクションまで繋がる各連結部分を掃除、潤滑しましたが直らず。

疑わしきは、ダンパーの天秤部のバネの上下部のプラスチックカバーの接点。

ここを掃除グリスアップするには、分解する他ありません。


↑疑いのある箇所

↑疑いのある箇所



それぞれの疑わしき箇所を掃除、プロテックのMPLグリスを塗布し、ペダルレバーアッセンブリーを戻して雑音の確認をしました。

しかしながら、『ガッガッ』この雑音のみ残ってしまっていました。

踏み方としては、ハーフポイントどペダルを

止めて、そこからさらに数ミリペダルを押し込んだ時に、この雑音が出る訳です。


もう一度、分解して次の可能を探ります。

ペダル天秤の動き、シーソーの動きを手で確認したところ、動きが渋いことを確認できました。最初の分解時はバネの上下が原因だとほぼ決めて掛かっていたので、まさか天秤の軸がこんなに渋いとは想像していませんでした。

反対側を確認すると、プラスネジで回せるような構造になっています。

このプラスネジ、何故だか相当キツく締め付けられている状態でした。

天秤がスムーズに動くギリギリのところまでネジを緩めグリスを塗布し、動きの軽快さを確認しと再度、アッセンブリーを戻しました。今度こそは!…

バッチリ雑音も消えて、かなりスムーズなペダリングが可能となりました。

各メーカー、アクションやペダル周りの構造は違います。年代によっても随分異なることも多いです。

一つずつバラして原因を探るのが一番。雑音探知機が欲しいと思う今日このごろ…

日々発見があります。


↑このネジがガッチリ締め付けされていた