岸田内閣が氷河期世代を強力支援策、「我が国の将来に関わる重要な課題である。」と
【政治報道】 岸田内閣は、令和三年十二月二十四日に『就職氷河期世代支援に関する行動計画 二〇二一』を公表した。
現状認識として「平成のバブル景気の崩壊以降、雇用環境が厳しい時期に就職活動を行った、所謂就職氷河期世代は、希望する就職ができず、不本意ながら不安定な仕事に就いている方、或いは、無業の状態にある方等、様々な課題に直面してきた方々が多く含まれる。
これは、個々人やその家族だけの問題ではなく、社会全体で受け止めるべきものであり、我が国の将来に関わる重要な課題である。」と氷河期世代を日本社会の課題解決の対象に据え置いた。
令和元年、安倍内閣の「経済財政運営と改革の基本方針 二〇一九」より氷河期世代サポートを本格化させている。
<一人でも多くに>
今回の行動計画にて岸田内閣は、「その方の状況等の変化に柔軟に応じて寄り添いながら、一人でも多くの方に積極的に届けていかなければならない。その際には、これまで以上に、一人一人が置かれている『いま』 の状況、様々な悩みやニーズを受け止めるという姿勢をより一層浸透させる必要がある。」と氷河期世代へのバックアップを強化する姿勢。
現状の予算は、同元年度「補正予算」から同四年度「予算」までの三年間で六百五十億円を達成する見込み。四年度「予算」の審議は一月より。
国だけでなく、地方自治体や関係支援団体、労使双方の産業界も巻き込みたい。「最前線で取組む職員・相談員一人ひとりまで、思いを一つにして就職氷河期世代の方々の活躍の機会が広がる様、継続的な取組みを推進する。」と意気込む。
岸田内閣へ心より感謝したい。
以下は具体策。
- プラットフォーム(PF)を核とした新たな連携の推進
- 相談、教育訓練から就職、定着まで切れ目の無い支援
- 個々人の状況に合わせた、より丁寧な寄り添い支援
- その他
一項では、「就職氷河期世代支援の推進に向けた全国PFの開催」「都道府県・市町村PFの開催」「地域における就職氷河期世代の先進的・積極的な取組への支援」三事業を行う。全国PFは定期開催。全国PFで課題を洗い出し、地方PFで意見を吸い上げ、国と地方の連携を図る。積極的な地方を国が強力に後押しする。
二項は最もボリュームがある。
- 就職相談・定着支援;ハローワークに専門窓口を設置、専門担当者がチームを結成(求人開拓・キャリコン・生活設計面・職業訓練等)
- リカレント教育;業界団体等による短期間で資格取得・正社員就職の支援、新規就業者の確保育成(観光業・自動車整備業・建設業・造船舶用工業・農業・林業・漁業)、求職者支援訓練(夜間・土日等の受講可)
- 採用環境整備;教職、リカレントプログラムの発掘開発(デジタル・グリーン等)、放送大学にてリカレント、専修・行政・企業の三者によるリカレント合同講座、大学リカレント強化(サイト「マナパス」等)、女性のリカレント強化・キャリア形成支援、デジタル人材育成PFの構築、「特定求職者 雇用開発助成金(氷河期安定雇用実現コース)」、「トライアル雇用助成金(一般コース)」、「キャリアアップ助成金(正社員化コース)」、「人材開発支援助成金(特訓コース)」、社会人インターン、中小企業マッチング、
- 民間ノウハウの活用
三項では、 アウトリーチの展開・強化やサポステ充実、ひきこもり支援の充実、技能修得期間における「生活福祉資金貸付」の推進、女性向け就労支援等を行う地方の取組みへの支援等を行う。
四項では、広報や「ふるさとワーキングホリデー」の推進、地域ぐるみの若者人材の流出防止・流入促進、国家・地方の中途採用の促進等を行う。
画像:岸田文雄/Facebook、マナパス、サポステ