俯瞰して見る
以前知り合いから相談を受けまして、小さなことなら寝れば忘れてしまうけれど、非常に引っかかっていることが出てくるととても辛く、夜も眠れなくなってしまうが、無境さんはそんな時、どのように解決しているのか、ということを聞かれまして、自分でもどうのようにしているか整理してみました。
これにはいくつかのやり方がありますが、第一に過去においてトラウマになってしまったようなこと、それを冷静に見つめて分析を加えていきます。
例えば他人にひどいことを言って、後悔の念に苛まれる、罪悪感に打ちのめされる、逆に誰かからひどいことを言われ、非常に傷つきトラウマになってしまう。
こういったことはよくあることですし、私も色々と同じようなことがありました。
トラウマになるくらい引っかかりが生じるのは、その出来事を冷静にとらえられていない状態です。そのようなことが起こった瞬間は、とても冷静では居られません。
それからある程度時間が経ったら、本来ならその出来事を冷静に見つめたり、分析することができるはずですが、大きな出来事の場合は思考や感情が先走り、とても冷静に見つめたり受け止めることができません。
そこからいかにその状態から意識を話し、俯瞰して見れるかということになります。それが可能ならば冷静に分析することもできるでしょう。
相手が何かひどいことを言ってきて、普通ならば相手が何か言ってきたことに対して、「何でこんなことを言われなければならないんだ?!」と悲しくなったり、怒りが沸いてきます。
でも相手がひどいことを言ってきた背景にはどのようなものがあるか?自分にも非があるから言ってきたかもしれない、あるいは相手に何かがあって、その鬱憤をこちらにぶつけてきているのかもしれないなど。
これは冷静に俯瞰して見ることができれば分析もできるし、こういったことも見えてきたりわかってくるものです。
ですから出来事に没入せず、離れて俯瞰して見ることで分析も加えられるし、それを受け流すこともできてきます。
そして思考や感情が先走りそこに巻き込まれているような状態の時には、エネルギーの流れも非常に乱れています。そのようなエネルギーの乱れを調整するようなことを行うこともあります。
これはヒーリングやエネルギーワークをセルフで行ったり、他人に頼んだこともありますし、他にはエネルギー療法というものがあって、これはEFTというものや他にも色々とあるんですが、各ポイントを軽くタッピングしていくとエネルギーの乱れが収まって落ち着いてきます。
それによってトラウマになったようなことでも、冷静に落ち着いて見ることができるようになるというやり方もあります。
EFTなどのタッピング療法については、詳しく言及している時間が無いので今回は省略しますが、興味ある方は調べていただければと思います。
ともかくエネルギーを調整するにしろ、冷静に分析する、瞑想をして対処するにしても、トラウマになるようなことに没入するのではなく、いかにそこから離れて俯瞰して見ることができるかということになってきます。
ではそれはどのようにすればいいのか?ということになってきますが、私の場合は瞑想を長くやってきたので、そのような訓練を行ってきましたので、そのようなことを全く行っていない人よりはできると思いますが、普段からそのようなことをやっていない人は「そんなことに没入していないで、俯瞰して見なさい」といきなり言われても、なかなかできないと思います。
これについては自分一人でやろうとしても難しいですから、慣れた人から説明を受けたり、指導をしてもらった方が最初は良いかと思います。
色々な本にもこのようなことは書いてありますが、文章だけでは難しかったりわからないこともあるので、きちんとした説明を聞いたり、適切な指導を受けるのが良いでしょう。
そして自分一人で抱え込んでしまうタイプの人は、人に相談したり打ち明けることができないケースが多いです。
真面目な人は「こんなことを言ったら迷惑をかけてしまうのでは」と思い詰めて、なかなか人に言えないことが多いです。そうするとどんどん自分の中に澱が溜まってきて、それを解消することもできずドツボにハマっていきます。
ですから本当にどうしようもない時は、先ほど述べた俯瞰して見ることや瞑想指導をできる人がいれば良いですが、そういう人はなかなかいないので、親しい人に話をするだけでスッキリしたということもよくあります。
話をするだけで落ち着いてくることもありますから、やはり自分だけで抱え込まずに相談する、話をすることも大切だと思います。
これに対して何でもかんでも周りに愚痴をこぼしたり、他者に依存する人もいて、ここまでくるとそれはまた問題であり、何かあるとすぐに相談したり喋ればいいかと言えばそうではなく、本当に困った場合は誰かに相談することが良い姿勢ではないかと思います。
そしてこの俯瞰して見るのはセラピー的な技法もありますが、私は今はあまりセラピー的なことを用いず、俯瞰して冷静に見つめていれば、自然に落ち着いてきていずれとらわれも落ちていきます。
よく見ているだけで落ちるのか?とも言われますが、的確に俯瞰して見ることができればとらわれが弱まっていく、落ちていくものですが、見えているようで的確には見えていないことも多く、またこれは見たくないということでブロックしてしまうこともあります。
それによって正確に見れていないということも少なくないですが、どうしてもトラウマになるようなことは誰でも直面したくないですから、いきなり全て100%見ることは難しいので、まずはできる範囲で見つめていく。そして没入せずに俯瞰して見るようにしていく。
これは最初のうちは訓練と言いますか、練習が必要なので、よくわからないという方はお問い合わせいただければお答えします。
まずはこういったことをまずは知っておくだけでも違ってきます。
ほとんどの人が何か苦しいことがあるとそこに没入します。そしてにっちもさっちもいかなくなることがとても多いです。
その没入している状態からちょっと離れるだけでもかなり違うので、そのことを知っておいて欲しいです。その後は俯瞰して見る実践をしていければより良いです。
自分一人で苦しみに没入して「どうしよう、どうしよう」としていても何の解決にもならないです。
そのようにすったもんだしてそこからポンと抜けることもありますが、必ずそうなる保証は無いですし非効率的です。
相談せず自力で解決できればベストですが、それはとても難しいです。マインド優位の状態で解決しようとしてもなかなか抜け出すことはできません。
瞑想などで偽りの自分ではなく本来の自分で見ることができるようになれば、それは気にならなくなりますが、これは言葉で言ってしまえばそれまでですが、すぐにできるかといえば簡単にはできません。
なぜできないのかと言うと、普段から偽りの自分で生きているので本来の自分を見失っていて、本来の自分で在れば物事は全てOKとなりますが、頭でそういうものだと思うだけではそれはできませんから、やはりまずは瞑想や内観などを行って本来の自分を理解し、その上で瞑想をしたり日常生活を送っていくことで俯瞰して見ることができるようになっていきます。