メディアリレーションズは効果的なPR施策のひとつ。メディアをつうじて価値ある情報を届けるために、ゴール設定が欠かせない~第6期 広報・PRプランナー&PRライター養成講座 第3回レポート~
こんにちは。セカンドキャリアでフリーランスを目指しているSayuriです。現在は日系の航空会社で客室乗務員をしておりますが、手に職をつけたいと思いこの講座を受講しております。
今回は、PRの施策のひとつであるメディアリレーションズについて詳しく学びました。メディア関係者との信頼関係を構築するには?具体的にどのように接点をもち、メディアリレーションズを進めていったら良いのか、など、第3回目で学んだ内容をレポートしていきます!
メディアリレーションズとは?目指す目標にあわせたメディア担当者との関係構築も大切
そもそもPRとはPublic Relations(パブリックリレーションズ)の略で、すべてのステークホルダーと良好な関係構築を育むことによって、ビジネスを成長させることです。
このステークホルダーは、お客さま、スタッフ、世の中など関わるすべての関係者に当てはまりますが、マスメディアもこのステークホルダーのひとつと言えます。テレビ、新聞、雑誌、ラジオ、Web媒体などのメディア関係者と良好な関係を築くことは、情報を広く多くの方に知っていただくきっかけとなります。
とくに日本ではメディアの影響力が大きく、取り上げられることで注目度も高まりやすいです。そのため企業の事業フェーズにあわせたPR戦略として、メディアリレーションズを重視することが必要なこともあります。
では、発信したい情報を取り上げてもらうためにメディアとどのように接点を持てば良いのでしょうか?ここで、メディアリレーションズの代表的な5つの手法をご紹介します。
・プレスリリースの発信:報道関係者に対して企業が情報を発信すること
・メディアプロモート:伝えたい情報を特定のメディアや記者、担当者に向けて、記事の切り口を提案すること
・メディアキャラバン:製品やサービスのサンプルや資料を持参し、各種メディアを訪問して巡ること
・記者発表会、PRイベント:招待したメディアに新製品、サービスなどに関する発表や説明、質疑応答、体験などをおこなうこと
・プレスツアー:地方自治体、商業施設、工場などの施設にメディアの記者、担当者を招待して、見学、体験などをおこなっていただくこと
これらの手法の特性を考慮しながら、自社が伝えたい内容によってアプローチ方法を考えることで、効果的なメディアリレーションズが実現できます。とはいえ、発信したい情報がすぐにメディアに取り上げてもらえるのかというと、必ずしもそうはいきません。自社が発信したい情報を一方的に伝えるのではなく、メディアの方にとって有益な情報を伝えることを意識するのがポイントです。
たとえ注目度が高くすぐにメディアに取り上げてもらったとしても、自社とメディアの関係性がないまま、自社の理念や文化に合わない内容で記事になってしまったら、中長期的な観点で見るとそれは効果的なPR、メディアリレーションズとはいえません。
人との信頼関係が一朝一夕で構築できないのと同様、メディア担当者とも日ごろからていねいな関係を築くことで、お互いにとってプラスのメディアリレーションズができ、その先の届けたい人に届けられるということにつながるのですね。
自社、メディア、お客さまの三方よしとなるメディア選定を
さまざまなメディア媒体がある中で、どのメディアにアプローチをするか、自社にあったメディアに取り上げてもらいやすくなるかを考えてみましょう。ここで必要となるのがPRの基本であるターゲット、ゴール設定です。
今回は例として地方農家のPR支援で「地元の野菜をPRして、大阪在住の70代の方に届ける」というターゲット、ゴール設定にしてみます。
年齢層の高い方は新聞、テレビで情報を得ることが多い傾向から、これらのメディアを選定すると、伝えたい人たちに情報が届く可能性が高まります。もしターゲットが若年層だった場合はどうでしょう。新聞、テレビよりもSNS、インターネットなどで情報を得ることが多い傾向にあるため、Webメディアに重きをおくなど、ターゲット設定からメディア選定の優先順位が見えてきます。
また、大阪在住の方に広く知っていただくには、全国ネットよりも大阪エリアでのみ放送されているテレビ番組、地域密着型のローカル新聞社などを選定するほうがターゲットから認知されやすいかもしれないですよね。そうすると、ファンも増え信頼関係につながることが期待できます。またメディア側にとっても、地域の方々にとって価値ある情報を届けることができるのです。
メディアの方がどんな情報を求めているかを知るために、そして、自社にあったメディアを見つけるために、事前に媒体のリサーチをしておくことが大切。「ここのテレビ番組では毎週地域密着のお店を紹介している」「この新聞会社はよく大阪で活躍する自営業の方のインタビュー記事を掲載している」など、媒体をよく知ることが、メディア掲載に近づくためのカギとなります。
自社、メディア、お客さまにとってそれぞれ価値のあるメディアリレーションズであるか?という視点を持つことが、中長期的な信頼関係を築くことができ、ビジネス発展の支えになるPRへつなげることができるのです。
第3回を振りかえって
メディアリレーションズをPR施策として取り入れるには、まずは題材に対するターゲット、ゴール設定をおこなうことが大切。この軸があることで必要な施策が考えられ、アプローチすることができると実感し、PRの基礎を再確認するきっかけとなった回でした。
早いもので全講座の前半が修了しました。講座の回数ごとに本格的な実践の機会が増え、自身の知識、マインドがアッデートされていることを実感します。PRの本質を都度振りかえりながら、本当に価値のあるものを届けられるPRパーソンになりたいです。
(執筆:PRライター Sayuri)