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抹消の継承者編10

2015.11.07 11:14

『俗悪の昂魔』



何となく。僅かな距離が一瞬遠く離れていった感覚になった

刹那が永遠と同居する錯覚

淀む。静かに濁り渦がゆっくりと散らばる

溶け込んだ後は静かに消える

一時は一息を長く吸う微かな動作

立っていた

何かが落ちる

一秒も満たない時間で不利解な現実

地面に落ちた

DAZZING

の胴体

重力を無くし崩れる半身

何かが起きた事に理解を越えた無防備

肉塊へ歩み寄る

ただ、無心で

その瞬間を待ち望む【刺客】は燃え盛る建物から飛び降り奇襲を仕掛けた

凶器を持つ

正体は【糸】状の凶器

しなやかで強度があり線も細く暗殺に適した武器である

首を絡める瞬間、屈むように上体を倒し回避した

瞬間、右手で撃鉄を取り出しあえて絡めた

その時、左手には太ももにベルトで装着してあるGunカバーから抜き左足目掛け発砲した

激しい衝撃と共に地面に倒れる刺客

歩み寄りながら二丁拳銃で連射する

右足、脇腹、右手の甲、片耳、左脹ら脛、鼻先、左腕、僅かに頭部

半狂乱でもがく刺客

拳銃を一丁収める

舌打ち。胸ぐらを掴む。睨む。殴打。気絶寸前で加減。脳に衝撃。平衡感覚麻痺。首締め。呼吸困難。片腕に所持した銃

「クタバレやあああぁぁあぁ!!!!!」

悪魔!咆哮!乱射!

絞殺しながら射殺して投げ捨てる

!!!!!

目視せず後方へ撃つ!威嚇射撃である

「あれ?まさか殺されちゃったの?俺の下僕ちゃん」

振り向けば声の先

「テメェか……外見変えやがったのはブルっちまったからか?それとも目論見とlinkして始末に負えなくなっちまったのか!?」

不吉を象徴する炎よりも滾る激昂

「いやあ、今は両方当てはまるかも。チラっと見たけど反射速度ヤバ過ぎだし。鋭すぎて」

!!!!!

「次は外さねぇ。銃口の角度とtriggerのい」

!!!!

「お返し。と、いうか掠りもしないんだ?研ぎ澄まされて殺気も以前に増してるね~」

爽やかな笑顔から放たれる弾丸!娯楽の延長のよう

「テメェの面を恐怖で満たしてやる。下僕の分際の弁えなんざ俺にはクソ過ぎんぜ!ジャマしまくってフザケんにも程があんだろがぁぁ!!!」

まき散らす怒りと殺意

「下僕なんて心外だけどね。目的が一致するから協力してるだけだよ。始めようか」

距離が一瞬空いた。後方に飛ぶplatina-gold-hair

研ぎ澄まされた悪魔の五感

思考浸透し幾重にも構築する殺害手段

左足を前に置き爪先に力を溜やや前屈みになる

だらり

軽くstepしながら軽やかにfeintを混ぜ標的に殺意を放つplatina-gold-hair

「その首持ってくよ。【皇帝】に差し出す為にね」

「上等だ!」

執行が始まる




『TOMORROW-NEVER-DIES』


低姿勢で最速で駆け抜ける!弧を描くように走りtriggerを引く!!首を横に倒し回避!!!直後跳躍!!!!

左足を全てを切り裂くような勢いで放つが防御!瞬く間に上体を後方に反り上空へ突き上げるように攻撃!!右腕で払いのけ左腕を振り下ろすが拳で防ぐ!!!

「がら空きじゃん!」

右膝を顔面目掛け放つが敢えて頭部で直撃する!!

狙いだった。反動を利用し全身を回転させ右腕を突き上げるが空を切り当たらず!同時に右膝を踵で攻撃した!

「!!!?」

着地するSick!右拳を脇腹に突き刺すが手套でたたき落とす直後!!左拳が顳顬を捕らえる!!

!!!!!

Sickの腹部に衝撃が走る!右拳が直撃している。更なる追撃で振り下ろした左拳が顔面に当たり倒れる瞬間!!!!

苦痛で起きあがると同時に鋭い蹴りが腹部に入るが掴み捻るように倒し大地の衝撃が走る!!

掌を地面に付けながら立ち上がるSick

「膝と足首は使えなくなっちまったな。へっ!」

「あ……あぁ、これが狙いか!!」

!!!!

撃鉄を即座に取り出し両腕を撃ち抜いた!胸ぐらを掴み持ち上げ憤怒の拳が幾度と無く降り注ぐ

「苦しめよクソがぁぁ!つけあがったザケた事しやがって舐め腐ってんじゃねぇぇぇ!!!」

新たな肉塊となった【故】に対する慈悲は存在しない

継続する暴挙。膨れ上がる殺意。悪魔の形相

呼び覚ました殺戮衝動

少し、過去を思い出した



『Fractos et gloria』


横転する世界が現実を見据え展望した世情が疑惑と猜疑の中立を剪定したとしたら解釈にどれだけの余地があり真相とは如何なるだろう

常識とは生活で培い教育と教養を得て自然と理解する

各々が持つ良心は個性でありそれは強要や煽動で開化する場合も然る経緯

常識も概念も感情も感性も踏み違えた存在とは

はたして

闇から微かに朝焼けの陽射しが照らす。時間帯から予想外の現象

「彼は相変わらず領域を踏み違える。だからこそ人外に導かれるのは本能だろう。俺は知っている。領域を覆し更なる先を突き進む存在を」

語られた言葉は透き通り神秘を兼ね揃えた男

「悪魔の業に喰い尽くされた補食は死の直前に見る景色は……INFERNO」

立ち上がる。上質の椅子から歩き出し広間に着くと一人の男が威厳を放ち語る

「まさか絶命したというのか」

嗄れた声で放つ不幸を連想する言葉。特徴はDark-Brownの髪とRight-Brownの瞳。長身で風格を連想すれば全てを圧倒する

【覇者】のような男

「デュアリバデス。どうやら欠如のようだ。ついに滑落した……驚愕死とは如何なる程か」

「今迄……数々の強者をこの眼で見てきたが全くの異質としか当てはまらないだろう……洗練を重ね戦術を組み替え戦闘技術を体得する。これは正道」 

興味を示した。耳を傾ける

「根本的な解答になれば領域を踏み越えたのが数々の戦場で垣間見た強者だ。だがあの男は異なる。何故なら成長していない」

「つまりは?」

「お前とは異なるが……天性の戦闘闘法を持つ怪物だ……月日を重ね僅かながら退化している……だが」

「だが?」「本域を呼び覚ませば再臨する」

振り返る。数ヶ月前を

「それは紛れも無いね。面白い」

優しく微笑む裏で冷酷の瞳を宿し

計画を練った



『Omistettu rukous』


朝焼け前の闇の景色で地面を掘る非社会人の胸中は嘔吐と黒く塗り潰す後背感傷が混み交う

亡骸を埋めて身に着けていたscarfを一枚取る

後は全て被せた。弔いをする

風習や伝統を重んじる訳では無い。良く知る人物かと言えば仕事柄、身分を明かす事も論外である関係だからだ

だが、過去に一度だけ本人の話しを思い出した

″教会の鐘が鳴った後に家を飛び出したんだわ。耳障りな音で毎日人が来る場所が嫌だったけど、祈ったのよ。笑い話にもならないくらい馬鹿げてる″

と、苦笑していた

自分には理解出来ず、ただ聞くだけだった。なんとなく思い出して土を被せ、木で作った十字架に彼女が頭部に巻いていたturbanを掛け

手を合わせ目を閉じた