葬儀の花は持って帰っていいの?
近頃、葬儀の祭壇は生花で飾られることが多くなりました。
確かに数多くの花で飾られた祭壇は見事だとは感じますが、ここ数年でしょうか、大分では首をかしげるような変わった風習が見られるようになりました。葬送の儀式の後に「祭壇の花を参列者に配る」というものです。
1、葬儀の花は持って帰っていいのでしょうか?
答えは×です。
故人の為に供えられた花は、葬送の儀式が終わりましても手をつけずそのままになさってください。本当に故人を偲び故人へ弔うのであれば、持って帰らずにそのまま供えておくのが一番の供養になります。
葬儀屋さんに持って帰っていいって言われた では断ってください。
持って帰らなくていいのですから。せっかく積んだ功徳が無くなってしまいます。
大往生をされた方のご長寿にあやかりたいので花を持って帰りたい!!
お気持ちは分かります。しかしそれはあなたのためであって故人のためではないですよね。
・花を棺に納める
・茎を切り落とし花弁だけを棺に納める
など地域によって異なりますがこれらは問題ございません。むしろ勧めます。
故人を思い偲ぶのであればどうぞ棺へ納めてください。
2、葬儀で持ち帰った花を仏壇に供えてもいいの?
答えは××です。
絶対にやめてください。
持ち帰るのも止めてほしいのですが、一度お供えされたお下がり(2番煎じ)をお仏壇の仏さまやご先祖さまに供えるというのは大変に失礼な行為です。絶対になさらないでください。
ご本山(高野山金剛峯寺)からも「持ち帰らない様にお伝えください」とのお達しを頂きました。当然のことです。
いったいいつ頃からまたどのような意味合いでこういう風習が生まれたのでしょう。花輪飾りから生花に変わっていった辺りからでしょうか。
祭壇には本当にきれいな1等の花が何十本と供えられます。1等の花は買うと高いでしょうしもらえると嬉しいでしょうね。葬儀社としても片付けの手間も省けるというので利害関係が一致した?と思われるでしょうが「花をもらう(欲)」「片付けの手間が省ける(欲)」この関係に故人が全く含まれていないことをよくよくご理解ください。
あとがき
検索をかけてみますと持って帰っていいという内容の記事を見かけます。
発信元は仏教寺院ですか?僧侶ですか?ご本山ですか?
違いますよね。そういうことです。