Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

八月の残滓

2017.09.05 04:22

ごちそうさまの後に残った米粒をかき集めるみたいに、八月の残滓を探す。まだ終わったことが信じられなくて、残り香をかぐ。


立ち止まって考えたいのに否応なく走らされているようだ。永遠の八月を望んだのに、それは涼宮ハルヒの世界に飛びこまなければ望めないらしい。


さっき八月末締め切りの課題を先生に提出して、「夏休みの宿題」を終えた。また一つ、僕の八月が消える。

これで22回分の八月を消費したことになる。


トイレに座ってぼんやりとする。彼はどこにいっちゃったんだろう。そこで僕は気づく。彼?八月は多分、男なのだ。

過ぎ去った八月の日々はどこに消えてしまうのだろう。何に変わっていくのだろう。思い出という栄養になって全身を巡ってくれれば、いい。それが何にも薄まらないで、溶けてなくならなければもっといい。


目線を上げる。

八月の残滓を見つけた。