動画公開:1階に貸しギャラリーのある商店街の家
新作ルームツアー動画を公開しましたので、ぜひごらんください。人気の建築家 ニコ設計室/西久保毅人さんの設計です。
西久保さんから「週末は貸しギャラリーで、リース屋さんがお店をやりますよ」と教えていただき、お店の様子も撮影させていただきました。ギャラリーにハイセンスなリースがたくさん並ぶ光景はうっとりするほどすてきでした。g to yさん、ご協力ありがとうございました!
西久保さんは、なんというか、いわゆるアカデミックな建築家さんとは少し路線が違っていて、なんといっても「人」が好き!というのが、空間にも強くにじみ出ています。
人への眼差しが暖かいというか、日常のカオスな側面や、気分の浮き沈みといった、人間の「ゆらぎ」を受け入れ、受け止めて、そして前を向かせてくれるような。
それは、誰にも真似ができない個性。施主さんは、西久保さんの住まいと人間性、どちらにも惚れ込んで依頼するんじゃないかなあ、などと想像しながら撮影を楽しみました。
だからなのか、「ふつう」ではないところがたくさんあって、このお宅でいうと、ひとつはファサードをかたちづくっている尖った屋根の架構。前庭を覆う屋根なのですが、そのかたちやボリューム感はお施主さんの「廃墟愛」から着想を得たものなのだとか。ユニークな建築家には、ユニークな施主さんが引き寄せられるのですね。そもそも商店街に家を建てよう、という発想からして個性的です。
竣工から5年が経ち、コンクリートの屋根をツル植物が覆い始めたことで、緑に埋もれる廃墟のイメージが育ってきているのが印象的でした。
それから、リビング・ダイニングの壁面に、縦ラインを刻んだ意匠。平滑なコンクリートの壁より、ぬくもりや柔らかさが感じられました。メインの開口部(商店街に面した)が西向きの家なので、日が傾くにつれ部屋の奥まで差し込み、光のラインが壁をなぞるように移動していきます。
シンプルで、しーんという音が聴こえるような、心鎮まる住まいも大好きですが、色や光の楽しいおしゃべりが聞こえて、パワーをもらえるようなニコさんの住まいにも、唯一無二の魅力を感じます。
ニコ設計室のHPはこちら。建築同様、カラフルでにぎやかです!