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Toward the Way of Tea

人我亭 (小林一三記念館)

2017.09.09 03:33

亭主と客が一体となって素晴らしい相乗効果が生まれることを一座建立という。人と我のための亭とは言い得て妙だ。亭主と客の心が通い合う時ほど幸せなことはない。招いた側と招かれた側がお互いのことを思ってひとときを過ごす。話のテーマも厳選され、お互いにさりげなく気を配る。これを堅苦しいと思われては困るが、私はこの一座建立のために亭主も客も日頃から多くのことを学ばなくてはならないと思っている。勿論茶室だけの話ではない。どこにいても一座建立を心掛けたいものだ。


さて、千利休はこの一座建立という言葉よりも一期一会という言葉を好み、茶会には緊張感と畏れを持って臨むべきだと言っている。茶道を修行の場とするならば、茶会が張り詰めた空気になるのも当たり前だ。


「常の茶の湯なりとも、路地へはいるから立つまで、一期に一度の参会のように、亭主を執して威ずべきとなり。」

『山上宗二記』



小林一三記念館