ハッピーな気分にしてくれる不思議な洋服
初めて買ったのは、7.8年前で、ノーカラー、MARNIオリジナルのカモフラージュ柄の総柄プルオーバーシャツ。
上品なコットン素材で着心地も良く、シルエットも細すぎず、大きすぎずなボックスシルエットで着丈は少し短め。
50s~のシャツを連想させるようなディテールにハマり、当時ヘビロテで着てたのを今でも覚えています。
(不意にそのシャツを着てる私の写真を見つけて、MARNIの特集を作ろうと思いました。笑)
今回は2部構成で記事を書こうかと…
MARNIは知ってるけど、いつ、どう言う経緯で始まったの?って方も多いかと思いますので、先ずそこからご紹介していきたいと思います。
現デザイナーで、MARNIを設立したデザイナーは、スイス人のコンスエロ・カスティリオーニという女性。
25歳の時に、イタリアでも有名な毛皮メーカー"Ciwi Furs"社長のジャン・カスティリオーニと結婚し、二人の子供を出産。
子育てが落ち着く頃に、夫の会社でファッションコンサルタントとして働き始めます。
そして、1994年MARNIと命名したブランドをCiwi Fursのファミリービジネスとして設立。
当初は今のような華やかな洋服と言うよりも会社の強みである毛皮や革製品のみのラインナップでした。
その後、1999年にMARNIは完全に独立したブランドとなり、革製品以外にも現在のようなラインナップを揃えるようになります。
その2年後2001年には、メンズラインを発表。
日本進出を果たしたのも、99年とラインナップが増えた年と同じく、レディースの日本展開がスタートし、メンズラインは立ち上がりの翌年02年春夏コレクションから日本でもスタートしました。
ショップデザインは、建築家ユニットの”フューチャー・システムズ”が手掛けており
ショップに行かれたことがある方はご存知かと思いますが、ほとんどの直営店舗が曲線で
構成された什器に服が掛かり、遊び心が詰まっている空間演出になっています。
余談ですが、今回初めて、フューチャーシステムズの存在を知り
いろいろと調べているとCDG青山本店の建築も彼等が手掛けたそう!!
東京に行くとCDG青山の作りが好きで絶対に立ち寄るスポットです。
MARNIのコンセプトは、"自分が本当にきたいものを、自分の手で作りたい"と言うコンセプトの素でデザインを手掛ける。
独特のボリューム使いや、構築的なシルエット、花柄、ハンドクラフトの刺繍やステッチ、可愛らしいテキスタイル、チェック、ストライプ等をミックスしたデザインが特徴的で、少女のように可愛いらしく、ロマンチックの洋服が多く、そこが着るとハッピーな気分にさせてくれる洋服である由縁なのかな。と私は思います。
素材にもこだわり、綿や麻、絹などの上質な天然素材を中心に、有力な毛皮メーカーを母体に持つので、ファーやレザーも上質な物が多く、贅沢に使用されているそう
数年前のH&Mコラボは、MARNIにとって認知度の増加には絶大な効果が生まれたと
思います。
ただ、一つ残念なのは、MARNIと言うイタリアのラグジュアリーブランドの価値の低下にも
繋がるのでは?と思いました。
これは、マルタン・マルジェラや、最近ですと、バルマン等も同じことが言えると思います。
MARNIの一ファンとして、正直これは残念でなりませんでした。
認知度増加や、一時的な儲けを生み出すならこの方法は適正かと。ただ、
長い目で見たときに、それまでの既存のファンが
『こういう事をするブランドじゃ無かったのに』
『価値が落ちてしまった』
等と思われそれまでの顧客が離れる覚悟も必要なことでは?と言う、一種のギャンブルかと思います。
あくまで、個人的な見解なので真実はどうかはわかりませんが
そんな中でも、バレンタインにMARNIらしいテキスタイルがプリントを施した
ボックスにバレンタインチョコを入れリリースしたり(このBOXが未だに欲しい…)、
最近ではスターバックスとのコラボ商品をリリースしたりと、洋服という媒体での作品リリース以外にも、他ジャンルでも活躍しているMARNI
昨今、カフェとファッションはより密接な関係になりつつあります。
他のブランドもスタバコラボはリリースしていますが、こういった面白い企画は今後とも
期待しています。
(一言で言えば、八百万の神ですね)
で、そのパワーを引き出すのは、着る人次第では?とも思います。
人それぞれのワードローブに有る素敵な洋服の中でパワーを発揮出来ず埋もれてしまってる洋服が有るかもしれません。
今一度、自身のワードローブと向き合ってみてはいかがですか?
次回は、MARNIのデザイナーコンスエロのデザインのインスピレーションの素は何なのか?をご紹介していこうと思います。
カプセルコレクションで、またあのプルオーバーシャツがリリースされないかなあ。。