ここらで広告コピーの本当の話をします。
『ここらで広告コピーの本当の話をします。』小霜 和也
<この本を読んだ目的>
センパイ達の思考のヒントを知りたいと思ったため。
<どんな本か>
広告とは何か、コピーとは何か、という本質的なところを考えさせてくれる一冊。
<覚えておきたいPOINT3つ>
・広告の役割とは、モノとヒトの新しい関係を創ること
・プロは答えを先に求めてはいけない。それよりも、答えを導き出すための方程式や定理が述べられている「教科書」をその前に読む必要がある
・「提案」という言葉を好まない。常に「回答」のつもりでプレゼンする。唯一の正解でなくとも、提出するものは、確度の高い仮説でなければならない
<引用>
・コピーライター / クリエイティブディレクターとは、商品をいじらずに、言葉を使って商品の価値を上げる人
・商品の具体的な情報、競合商品との違いをしっかり押さえないでコピーは書けない
・広告のコピーとは、価値が最大化されるように商品を「定義付け」するもの
・共感…その商品にからんだ強い感情を思い出してもらう
・なぜこういう行動を取るか、ということに深い理屈はある。そこを感じ取れるようにならなければいけない。
・キャッチフレーズ…ターゲットに、「自分に関係ある話しかも」と一瞬で感じてもらうこと
・コピーを書く時のマーケティング思考
競合を調べ、商品のUSPを見極め、ターゲットを決め、彼らの欲求や不満、不安に思いをはせる。こういったことが「コピーを書く」ということの本質。ここに9割の時間をかける。実際に書くのは最後でよい。
・ブランドとは「気持ちいい記憶」である
・AB2方向を提出するように心がける
<感想>
まず、広告とは何か、という根本的なところの定義を説明してくださっているおかげで、自分の頭の中でモヤッとしていたものがぱっと晴れた印象。
「価値の再定義」を行うのが広告であり、それを手助けするのがコピーである、と。
クリエイティブディレクションをさせていただくことがあるため、改めて、「クリエイティブ」てなんだっけ?ディレクションする上で求められるものってなんだっけ?ということを、本書を読ませていただき考えることができました。
また、「提案ではなく、回答のつもりでプレゼンする」というプロ意識について記載されているところが自分にとっては非常に刺さりました。やっぱりまだ自分に自信が無いこともあり、はっきりとした答えの提示ではなく、「どうですかね…?」という自信の無い回答が多い。
答えを求める報告ではなく、自分の回答を持ってして話すことを改めて意識。
自分のように、広告やマーケティングについて、なんだかわかったつもりになっている人、広告業界に興味をもっている学生さんとかにオススメだと思います。