Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

「ビルのふうせんりょこう」ライナー・チムニク

2017.09.15 10:43

本日はライナー・チムニクのドイツ語の絵本と画集が入荷してきましたが、当店にはチムニクの日本語に翻訳された絵本「ビルのふうせんりょこう」なども在庫がございます。

この絵本は、空を飛びたがっている少年ビルが、なんやかんやの末、風船で空へ飛んで行ってしまうというお話です。

空を飛べて大喜びのジムとは裏腹に、地上では両親や警察がジムを助けるために大慌てで大奔走、色々と手を尽くすのですが、ビルは気侭にふうせんりょこう…。

チムニクお話はいつも、子どもの夢というような、素直でピュアな願いをその物語のそこここで叶えてやっているような気がします。

風船で旅行したい、地面に降りないで高いところで暮らしたい、動物と友だちになりたい、挙げるとキリがないのですけど、そうした小さな願い事を、不思議なファンタジー感覚で描いているのです。

それは普通のファンタジーと違って、どこかリアリズムの顔をしていて、だから読んでいるとそこに可笑しみが生まれ、子供騙しではなくて、大人が、何というか、浪漫を感じてしまうような、小さい頃に思い描いていたささやかな願いを叶えてもらっているような、そんな不思議な幸福感に包まれるのです。

チムニクの絵本や、絵物語に関してはそうなのですが、本日入荷した画集「Winterzeichnungen 1971-1975」はまたチムニクの別の一面が見ることが出来る作品集です。全編に渡ってそこには不穏な空気が流れています…。

当店のライナー・チムニクの本はこちらです。