第33回 気持ちに寄り添うとは?共感と同調
タロット占い師キミノです。
stand.fmにて音声配信を始めました。
こちらでは、文字起こししたものを投稿しています。
タロット占い師キミノです。
この番組では、日常の事や占いをとおして感じたことを占い師目線でお話しています。
第33回目の今日は、気持ちに寄り添うとは?共感と同調 です。
「占い師は相談者さんからのお話を聞いて鑑定結果を出す仕事だから、共感力はとても大切」
というのは、占い師になろうと思われた方は誰しも、聞いたことがあると思います。
確かにそれが一番大事なことなんですが、それでも、意外と人は話を聞いているとき、相手に共感している。つまり、気持ちに寄り添った聞き方をしていると思っているが、実は、同調していることに気付かない人もいるんじゃないのかな?と思ったことがあったので、今回の放送ではそのことについて話してみようと思います。
またまた友人を例に挙げた話になるのですが、先日、あるママ友から電話がかかってきたんです。
彼女の子どもさんが新しく習い事を始めたんですが、その教室で子どもさんに関するミスがあったそうです。ちょっとしたミスでしたが、初日行った時、子どもさんはどうしたらいいかわからなくて混乱したそうなんです。
その話を子どもさんが彼女に伝えたすぐに私に電話してきたんですが、「子どもからこのミスをさっき聞いて、知ったばっかりなんだけど、なんか気持ちがムカムカするんよ」と私に苦々しく言ってきたんです。
声の感じから私が思ったのは、
「何に対してムカムカするのかうまく説明できんけど、なんか腹立つんよ。だからキミノさんに聞いてほしいんよ。」って彼女は思ってるんだな―って感じたんですね。
それで私は、「子どもちゃんのことを蔑ろにされたようにミスから感じて、悔しくて腹が立つんやね。」って問いかけてみました。
そうしたら、「ああ、うん。そうそう。それよ、なんかバカにしてる!って思えたんよ」とようやく腑に落ちたような答えだったんです。
こんな風に彼女の気持ちを私が聞いて言語化できたのと、彼女がその言葉に納得できたのは、私と彼女との間に信頼関係という下地があったからでもあると思います。
反対に、さっきの彼女の不満の訴えを聞いた私が、「えー、そんなミスされたんや?ひどいねー。ちょっとその教室うちの子にもどうかな?って興味あったけど、うちは入れんとこって思ったー」というような返事を私がしていたら、彼女の不満な気持ちはスッキリできなかっただろうなって思います。
確かに、ミスされたことは「ひどいねー」って彼女の気持ちに共感しているように伝えていても、所詮、他人事。
ミスの話を聞いたから、余計、自分の子どもには関わらないようにさせようという自分本位な反応になっているんですよね。
共感しているようで、相手の状況に同情しただけの同調の返事だと、「私の気持ちを聞いてくれてるようで、結局、自分のことしか考えんのや。」って思われそうですよね。
これは極端に悪い例をあげてましたが、誰もが相手の気持ちを理解したいと思って話を聞いていると思います。
相手の状況を理解した上で、「わかるーーーー。それって、ひどいよねー」という反応に対し、「そうやろ、そう思うやろ!」って話し手もわかってくれた!と喜んだ反応になります。
でも、そのあとに続く言葉に自分の話をかぶせてきたり、自分の経験談になっていくと、
「私の気持ち、本当にわかってるんかな?わかってないんやないん?」って話した方はすぐに見抜いて、「わかるーって言うてるけど、嘘ばっかり」ってなると思うんです。
親身になって話を聞けてる!と思っている人ほど意外と気持ちにより沿った返事をしていると思ってても、実は、相手の気持ちにただ合わせているだけの場合だってあるかもしれないんですね。
ウィキペディアでは、『共感は、他者と喜怒哀楽の感情を共有すること。同調は、他に調子を合わせること』なんですが、意外と普段の会話では上手に同調と共感を使い分けた会話ができる人が、私の周りには多いかもなーと個人的に思います。
友達から愚痴とか不安な話を聞くと、「わかるー」って言うのは、相手の調子に合わせているものでもあるし、「大変だね」ってしんみりと言えるのは、相手の感情に寄り添うものです。
共感と同調のどちらか一方だけの聞き方ではなく、どちらも上手に使いながら相手の話を聞くことが、きっと対人関係スキルを伸ばす一つの手段になるのではないかなーと思います。
うまく使いこなしていきたいですね。
この番組では、こんな話を聞いてみたい、私はこんな風に思ったなど、コメント欄・レターにてお知らせいただけると励みになります。
それでは今日はこのへんで。
タロット占い師キミノでした。
最後までお聞きくださりありがとうございました。