『DUNKIRK』:ダンケルク
2017.09.17 07:25
クリストファー・ノーラン監督の映画『ダンケルク』観た。
リアルな映像でリアルな戦争を想起させられる。
エンタメというのは一体何なのか?
ずーっと考えてしまう。
ハリウッド映画には例えばベトナム戦争の映画とかたくさんあるけど、それを実際の戦場で体験した当事者やご親族の方たちは、エンタメとして楽しめるのだろうか?
僕が若い頃とかに観たいわゆる戦争映画、感動モノであれ、アクションモノであれ、ヒーローモノであれ、その作品の好き嫌いや出来不出来はともかく、作り手の意図したエンタメとして享受してたと思う。
感動で号泣してたし、アクションにワクワクしてたし、ヒーローに憧れたりもした。
いや、若い頃でもなく、ほんの数年前までは。
それが、今やエンタメとして享受できない自分がいる。
その作品がよくできていればできているほど、その作品世界の中での戦争の苦しみに耐えられない自分がいる。今回のダンケルクは、まさにそうだ。
つまり、今までは(自分にとって)戦争をフィクションとして認識できたからなんだと思う。あるいは他人事として、他所の国の出来事として、認識してたんだと思う。
それが、連日のミサイル発射や核実験に触れ、戦争が僕の中でリアルになってしまったのだろう。
もう戦争モノで、感動できないし、アクションでワクワクできないし、ヒーローに憧れたりできない、自分がいる。
僕がいささかセンシティブなのだろうか、とも思う。
でもIMAXの迫力の大画面で、嫌悪と恐怖と憎悪が襲ってきたのだ。
戦争にはただ嫌悪と恐怖と憎悪しかない。
エンタメとは一体なんなのだろうか?