ギャップターム:東京に短期留学
こんにちは。夏からThe George Washington Universityに通うmakoです。今回はギャップタームの過ごし方について書こうと思います。
「3ヶ月間東京に短期留学してました。」っていうのが、私のギャップタームを一番よく説明できてる気がします。
3月に高校を卒業して、4月から一学期間国際基督教大学(ICU)に通っていました。まこが記事に書いていたように、私もギャップタームで大学に通ってよかったなと思っています。
特に、ICUは日本の大学で一番アメリカに近いと言ってもいいリベラルアーツ教育を行なっており、寮生活も経験でき、海外の大学に通う前の予行演習になったように思います。
ICUは海外の大学のようにキャンパス内に寮がいくつかあって、私は一番新しい寮に入ることができました。寮に入るのにも選考があって、結果発表が3月なのでギリギリまで住む場所があるか気にしながらの上京準備でした。笑
寮に入る選択をしたのは、本当に正解だったなと思います。寮費は、光熱費・水道代・使い放題のwifi含めて、一番高いところで月5万程度。東京で暮らすと思えば割と安いのでは?と思っています。
それだけじゃなく、寮ごとのコミュニティがとても密で、新入生のために履修説明会を開いてくれたり、近所のスーパーとかを紹介してくれたり、そんな些細なことからも本当に助かりました。しかも、寮がキャンパス内にあるから、授業開始30分前に起きても十分間に合うところも魅力。笑
短期留学って言ってるぐらいやし、一応ちゃんと勉強もしてました。ELAっていう必修の英語の授業と、GE(一般教養)の授業二つ(宗教と国際政治、サステナビリティ)と、100番台(入門編)のジェンダーの授業を取っていました。授業数少な!って感じやけど、それぞれの授業が週1回じゃなくて、3回ぐらいあります。これもアメリカの大学と似ている点で、一学期に4つ授業を取るのが普通です。
ELAは4つにレベル分けされて、1クラス20人ぐらい。これが高校で言うクラスみたいな感じ。授業自体は、エッセイの書き方を教わるもので、私のレベルはそんなに負担も重くなかった。
宗教と国際政治という授業は、英語開講の授業で、一番大変だったけど一番面白かった。アイデンティティに着目して国際政治を見つめ直す、って感じの授業で、アイデンティティは宗教に基づいている、と。一言で言うと、conflictの原因は、誰をwe(身内)とするか。宗教の違う人を、they(他人)だと考えるからinclusiveな措置も取れなくなることがある、でも違い=conflictの原因じゃないよね、みたいな。
これだけじゃなんのことかわからんか。笑 先生はものすごく面白いイギリス人の方でした。サステナビリティの授業も先生がとても面白いアメリカ人の方だった。
学期末のプロジェクトとして、数グループに別れてキャンパスをより持続可能にするための案を考えるのが、ミクロなレベルまで落とし込んでいて、レポート書くのも楽しかった。
ジェンダーの授業は、毎回講師が変わって、それぞれの専門の学問の視点からジェンダーを考えるというものだった。文学の中のジェンダー、政治学の中のジェンダー、そんなアカデミックなものから、アクティビスムまで。身近なトピックだし、唯一の大人数の授業だったけど、それも苦じゃないぐらいには面白かった。
ICUのカリキュラムは日本の大学とは大きく異なり、専攻を3年次に決めることができます。履修の自由度も高いけど、専攻の条件を満たして必修単位も卒業までに取る為にはしっかり履修計画を考えなければならない。
近年国際教養学部みたいなものも増えているけど、一番アメリカの(ホンモノの?)リベラルアーツに近いカリキュラムだと思います。学年は600人ぐらいで、すぐほとんどの人と繋がれる。他の大学の話を聞いている限りでは本当に少人数で、授業の質も高いです。
生徒一人一人にアドバイザーがいて、履修登録の時には面談に行きます。しっかり学生一人一人を見てくれるのは、日本の大学には珍しいでしょう。教授の多くは大学内に住んでいて、生徒との距離も近い印象。生徒も比較的勉強に対して真面目で、日本の大学でよく聞く「授業は切って当たり前」ということはほとんどありません。
また、ICUが第一志望という人が多いので、「自分の大学が好き」という人が多い印象。ただ、マイナス面としては、都心から離れた三鷹の森の中にあるので、東京暮らしを満喫しようと思うとお金も時間もかかってしまうこと。あと、コミュニティが小さいので、「bubbleの中で生きている」という感覚もしました。
でも、授業数が少ないのでお昼まで授業を入れて午後は東大のインカレに行くみたいなこともしていました。せっかく東京で大学生をしているのだから、いろんなことに挑戦してみればいいと思います。
ギャップタームを過ごすに当たってICUを選ぶと正解だなと思ったことの一つとして、6月中旬には授業が終わるので渡航準備にも日本を満喫するのにも十分時間があること。特に地方出身者だと引っ越しもしなければならずギャップタームを東京で過ごすのは何かと面倒ですが、夏休みが長いおかげで十分ゆっくりできると思います。
アメリカの大学がいいな、と思った場合、万が一どこにも通えないという時の併願先として、ICUはとてもいい選択肢だと思います。入試はAOでも出願書類はかなりの量を書かなければならないし、一般入試も独特で、ある程度対策しなければいけないと思うので、負担にはなりますが、ぜひご検討ください。
2017/07/08 mako