上地聡子勉強会に参加
2022.01.21 10:00
今年(2022年)は沖縄の日本「復帰」から50年の節目の年となります。沖縄政治史の研究者上地聡子(うえちさとこ)氏の勉強会が沖縄に応答する会@さいたまで開かれると聞き、福岡からZOOMで参加しました。
沖縄の戦後史において、サンフランシスコ講和条約締結以降日本「復帰」が目指されてきたとされています。ところが上地氏は、1945年から48年頃までの敗戦初期は、沖縄で日本「復帰」以外の青写真が鮮やかに描かれていたと言うのです。参照するのは戯曲家の屋良朝陳が疎開先で発行していた冊子『大琉球』。朝陳はそこでアメリカの友、日本の政治家、国際連合の3者に宛てた文章を書きます。アメリカには物資の援助はしていいが口出しはするなと言い、日本には帰るから尊敬と愛情を持って準備しろと告げ、国連には一定の条件が認められなければ独立を希望すると注文します。上地氏は、この朝陳の自由でたくましい態度は、これまで描かれてきた「復帰」像に多様な彩りを与えるものであると論じます。講演後も質問が尽きない興奮冷めやらぬ勉強会となりました。(S)
(ひきとり新聞第12号のニュースを順にテキストで紹介していきます。)