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うたかた日和

『革命日記』観劇。

2022.01.08 08:11

2021年11月。

舞台『革命日記』を観劇。





感想という感想も全く言葉にならず、さすがに遅すぎるので頭の中にしまっておこうと思ったが、なんか流れで今更更新することになっている。(なっているって俺次第なんだけど)





たぶんチケット代が3000円だったけど、これだけの方々が15名も出ていて、なんというかまずお話云々を置いておいても(置く必要はないが)、とても満足度の高い舞台だった。





「これだけの方々」と言ったが、観る前は土橋と榊原くんしか存じてはいなかった。

ただ観た後の自分からポロッと出てきた言葉が「これだけの方々」の表現になっているという事実が伝わればよいかなと思う。









一番印象的だったのは増田典子を演じた木村さんで、


温厚で理想の奥さんという印象を与えつつも、典子はとても意志が強く、静かな中でも登場人物の中である種もっとも感情的で、あの舞台上で木村さんの表情全部見れたのではないかと思うくらいにたくさんの色を持っている人だった。



優しい顔と

阿修羅のような顔※と


(※アシュラマンで言うところの左側(アシュラマン目線))




非常に人間だなぁとなった。


とりあえず、インスタをフォローした。






役でいうと、

出てきた中で一番好きだったのは「立花」で


立花は俺目線だけで言うと一番ただしいことを言っていた。



この舞台、共感できる登場人物は人によって絶対的に違ったと思うんだけど


立花が議論の中で常に3vs1 もしくは 4vs1の構図になって、

佐々木や小坂などを筆頭に彼らから「1人おかしなことを言っている人」扱いをされていたわけだけど


1人だけ正しいことを言っている立花が、ただその場に変な人が多いだけの理由で鼻で笑われながらも、必死で負けじと正しいことを言い続ける悔しさというのを目撃している状況でいた自分は、



「立花ぁぁぁぁ、君はただしいよがんばったねぇぇぇ」



と、席から立って助けに行きたいくらいだった。

(立たない)





それを引き立てた佐々木という人もまた凄かった。


出てくるまでに1時間ほどあったかもしれないが、それまでに周りの人たちの話を聞く限り「佐々木ってやつはなんかしょうもないリーダー」という認識をなんとなく思い描くようになっていて、


そこで満を持して登場した佐々木は、あまりにもイメージ通りの佐々木だった。


あんなに空っぽで浅く、口先だけなんかそれっぽいことを言っているしょうもないこいつがリーダーだったらもうダメじゃね?というリーダーをドンピシャで演じている小西耕一という人はたぶんすごい人だと思う。


声のトーンとか目の開き方とかなんかクネクネしてる動作とか全部がなんか気にくわなくて「なんだこいつ」というあの苛立ちが見事に立花がんばれに繋がっていて、とても良かった。





土橋というと、今まで観た土橋の中で(2つしか見てない)、ブルーベリーの土橋が一番好きだったけど、今回もそのブルーベリーでご一緒していた河西さん演出なだけあってか、好きな土橋だった。


土橋の演じた柳田の存在は、このお話のいろんなものを繋げるような存在でなんかよかった。

(呼び捨て気になる)




話としては革命前夜ということで、

ざっくり言うと、いろんな気持ちを抱えた人たちがずっと会話をしていた。

ずっと会話してて終わった。



終わり方もすごい変な中途半端なところで会話してたら暗転して終わる。

そのため拍手のタイミングすらわからず、「え、これ終わったの」みたいな感じになった。


あの終わり方がいいのか悪いのか、自分でもわかっていない。

演劇のことなんて当然わからないし、今回に関しては自分があの終わり方のことを良いと思っているのか微妙だと思っているのか、自分の気持ちすらわからない。


というか、わりとそこはどっちでもいいというか、語弊があるんだけど、なんていうんだろうか。


それまでの会話を見た時点でもう満足していた。

終わった後の「なんかよかったなぁ」というフワフワした感じがあった。


バシッと悪を倒して終わったお話では感じないフワフワ感が、良いのか悪いのかわからないけど、言えることはとても満足していたということだけ。演出側としてこの感想が正解ならそれで合っていたのだと思う。





革命日記を見て思っていたのは、

まずキャスト15名すごく良くて、これまで自分は脚本重視でこの人のお話好きみたいなところを結構気にしていたけど、キャストさんしっかりしてるとそれだけでまずとてもいいなぁと思った。


脚本が微妙だったとかそういう話では一切なく、キャストさんの力は大事だなぁと思った。当たり前だけど。


感想としてあまりにしょうもないけど、なんか改めて思った。


全員ちゃんとしているノンストレスの心地よさ、それによる自分の機嫌のよさみたいなものか。





あとは、みんな思ってること違って、それぞれが議論している中で同じ認識の部分では仲良く会話していたりはするんだけど、やっぱり全員違うところはあって、思っていることが合わない部分については出来る限り合わせるんだけど合わない部分は、重要なものでなければスキップしていく感じ。


話し合いの中で譲れないところではぶつかって、どうでもいいかと譲れる部分はあえてお互いにすり合わさない感じ。


2、3人なら考え方の合う人たちでやるんだけど、「革命」のような大きなことを多くの組織みんなで動く時には「目的遂行」のために必要な部分だけを認識合わせしていくその会話がおもしろかったな。


好きな人、嫌いな人、合う人、合わない人が会話してて、

それをずっと見てて、人間観察劇ではないんだけど、


あーこういう人いるわ。

あーこの人はこの人の考えには共感してて、この人とは合わないんだね。

あー俺この人きらいっ。



みたいな、そういうの。

見てて楽しかった。





あと、フライヤーじゃないけど、入った時にもらえるやつが封筒に入ってて中身がとても作り込まれてて感動しちゃった。





まぁそんな感じでー。


じゃあの